郭守敬望遠鏡、最新のデータセットを公開
中国科学院国家天文台はこのほど、中国の天文学者と海外の協力者向けに、郭守敬望遠鏡スペクトルDR11データセット1.0版を公開した。同データセットに含まれるスペクトルの総数は2512万本以上で、現在世界のその他のスカイサーベイ望遠鏡がこれまで公開しているスペクトルの総数の2.2倍。郭守敬望遠鏡は2019年から現在までに、世界唯一の公開したスペクトル数が1000万級に達したスペクトルスカイサーベイプロジェクトだ。北京日報が伝えた。
中国の天文界初の国家重要科学技術インフラとしての郭守敬望遠鏡は、世界でスペクトル取得率が最高の天文望遠鏡だ。今回公開されたデータセットは2022年9月から23年6月のもので、その2512万本のスペクトルには1194万本の低分解能スペクトルと1318万本の中分解能スペクトルがあり、中には約1037万の恒星スペクトルパラメータカタログが含まれる。
郭守敬望遠鏡は現在まで公開した2000万級のスペクトル総数と1000万級の恒星パラメータカタログの数は、引き続き世界一をキープしている。公開したスペクトルデータバンクは、銀河系の構造及び形成・進化に関する天文学者の最も体系的な研究をサポートする。またコンパクト天体、恒星物理、太陽系外惑星の検出などの面でも一連の画期的な独自の成果を上げた。
中国、米国、ドイツ、ベルギー、デンマークなどの国・地域の210の研究機関・大学の1575人の利用者が現在、郭守敬望遠鏡のデータを利用し研究活動を行っている。郭守敬望遠鏡の科学成果はすでに、世界の大型天文望遠鏡の先頭を走っている。近年は毎年200本以上の論文が発表されており、うち海外天文学者の科学論文が40%以上を占めており、関連データの国際的な影響力を示している。(編集YF)
「人民網日本語版」2024年4月10日
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