文化観光を思う存分堪能できる黄河以南の河南省
文化観光を思う存分堪能できる黄河以南の河南省
黄河は輝かしい中華文明の発祥地だ。黄河の中下流地域に位置する河南省は黄河文化において非常に重要な地域で、豊富な歴史的、文化的資源を誇る。近年、中国の人々が文化に対する自信を取り戻し、国潮(中国伝統の要素を取り入れたおしゃれな国産品のトレンド)がトレンドになっているのを受けて、河南省は革新的な黄河文化の発信スタイルを打ち出し、文化と観光を融合させて、文化・観光産業のさらなる発展を目指している。そして、豊富な黄河文化資源を生かした古都ツアーや文化・博物館ツアー、劇場エンターテインメントツアーなど、多種多様な観光スタイルを続々と打ち出している。人民網が報じた。
文化・博物館ツアー関連のデータによると、今年1‐7月期、河南省の博物館の来場者数は延べ4260万人以上に達し、「博物館見学」が若者の間で新たなトレンドとなっている。
文化観光を思う存分堪能できる黄河以南の河南省
今年の国慶節(建国記念日、10月1日)に合わせた連休中、河南省を訪問した観光客が訪れた観光地トップ5は全て黄河沿いの地域にあった。河南省の文化観光において、黄河文化観光ベルトが最も輝きを放っている「ゴールデンベルト」で、最も盛り上がりを見せる人気観光ベルトとなっている。
河南省文化・観光庁の党組書記を務める、黄東昇庁長によると、同省は現在、総延長距離約4810キロの「黄河古都」1号観光道路の建設を計画中だ。同道路は、黄河沿いにある超人気観光スポット38ヶ所、中程度の人気の観光スポット46ヶ所を繋ぎ、「快旅慢遊(素早く移動・ゆっくり観光)」をじっくり体験できる黄河文化観光回廊となる計画という。
伝統芸能「陝州鑼鼓書」のパフォーマンス(撮影・王佩)。
河南省洛陽市に来て、ファンデーションを塗り、眉毛のラインを整え、口紅を塗るなどしてメイクアップし、漢服を着るというのが今、人気の旅行スタイルとなっている。同市に住む女性・李さんは、「洛陽市の文化の趣がより深まった。街中の至る所で漢服を着ている人を見かけるし、興味深い博物館も増えた」と話す。
こうした文化的な魅力に、他の地域からやって来た観光客はより深く感動しており、洛陽市に来るのは3回目という漢服愛好者・張悦彤さんは、「初めて来たときは唐装、2回目は戦国時代の服飾を再現した戦国袍を着た。今回は他のタイプの漢服にチャレンジしたい。洛陽市は、漢服にピッタリのシーンをたくさん打ち出しているほか、歴史や文化を観光に溶け込ませており、知れば知るほど好きになる」と話す。
文化を通して観光を促進することで、より内容の充実した旅行を楽しめるようになっている。動画プラットフォームで、鄭州市の劇場型テーマパーク「只有河南·戯劇幻城」を見かけて、「絶対に行きたい」と感じたという陳潔さんは、すぐに鄭州に向かったと言い、「ここでは、他の場所では感じたとことがない、感動を覚えている」と語る。
「只有河南·戯劇幻城」にある劇場21ヶ所では、内容が重複しない約700分のパフォーマンスが行われており、黄河文化と中原文明を「黄河、土地、食糧、伝承」を主線としたストーリーに濃縮して組み込んでいる。奥深い文化のテーマ、ハイレベルなパフォーマンスの手法、最先端のデジタル化の革新的技術などは非常に魅力的で、中国各地から来た観光客で賑わいを見せている。統計によると、今年1‐11月期、同パークの来場者は延べ2000万人以上で、うち70%以上が河南省以外の地域から来た観光客だった。年齢層別で見ると、85後(1985‐89年生まれ)が85%を占めた。
黄河文化が、河南省の文化旅行の新たな質の生産力を引き出している。黄庁長によると、河南省は「十五五」文化観光発展計画を実施し、黄河文化観光ベルトの建設を重要な位置に据え続け、竜門石窟や少林寺、甲骨文字が出土した殷墟といった世界レベルの景勝地と観光リゾートを前面に押し出して、鄭州・開封・洛陽・安陽を世界一流の人気文化観光目的地にすることを目標としている。(編集KN)
「人民網日本語版」2024年12月19日
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