百万年前の「鄖県人」を復元した頭像が公開

人民網日本語版 2024年12月30日09:18

中国の科学者は26日、湖北省武漢市にある湖北省博物館で、8年近くの研究を経て復元した「鄖県人」1・2号頭骨化石の復元頭像を初めて公開した。頭像は、眉弓が突き出て、鼻は大きく、毛髪が豊かといった特徴を備えている。2つの頭骨は100万年前の年齢25−45歳の女性と男性とみられている。新華網が伝えた。

「鄖県人」1号と2号(写真右)頭骨化石を基に復元した頭像(12月26日撮影・肖芸九)。

「鄖県人」1号と2号(写真右)頭骨化石を基に復元した頭像(12月26日撮影・肖芸九)。

情報によると、「湖北省鄖県人頭骨化石高精度スキャン及び復元研究」作業は2017年6月に始まった。湖北省博物館、山西大学、中国科学院古脊椎動物・古人類研究所、武漢大学、北京連合大学などの多くの研究機関で構成された多学科・多分野・学際的科学研究チームが8年近くの研究を行った。研究成果によると、1号頭骨化石は女性で、年齢は25−45歳、2号頭骨化石は男性で、年齢は25−45歳とみられている。

湖北省博物館で公開された「鄖県人」1号(写真左)と2号頭骨化石(12月26日撮影・肖芸九)。

湖北省博物館で公開された「鄖県人」1号(写真左)と2号頭骨化石(12月26日撮影・肖芸九)。

「鄖県人」2号頭骨化石の発掘作業に参加した、山西大学歴史文化学院の馮小波教授によると、「鄖県人」1・2号頭骨化石の脳の容量は1094ミリリットルと1152ミリリットルと分析・推測されており、今から約70−20万年前に生息していた北京原人よりも大ぶりだ。漢江の畔で生息していた「鄖県人」の生存環境の方が優れており、食物の供給がより十分で、脳の発育に有利だったと推測されている。

2号頭骨化石の復元プロセスを紹介する「鄖県人」2号頭骨化石の発掘作業に参加した、山西大学歴史文化学院の馮小波教授(12月26日撮影・肖芸九)。

2号頭骨化石の復元プロセスを紹介する「鄖県人」2号頭骨化石の発掘作業に参加した、山西大学歴史文化学院の馮小波教授(12月26日撮影・肖芸九)。

馮氏によると、研究チームはまず高精度工業レベルスキャナーを使い、頭骨化石のスキャンを繰り返すことで、「鄖県人」頭骨化石模型を科学的かつ正確に再構築した。それから頭蓋骨を基礎とし、人体の頭部及び面部の解剖学の法則に基づき、彫塑、絵画、CGなどの造形技術手段を用い、頭蓋骨模型の画像に目、鼻、口、耳、肌、毛などの細部を加え、生前の姿を復元した。(編集YF)

「人民網日本語版」2024年12月30日

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