進化し続ける千年の小都市、スイカやニンニクからピックアップトラックやSUVまで
河南省鄭州市中牟県は古くは圃田、牟州と呼ばれ、県としての歴史は2700年以上に及ぶ。
中牟県は鄭州市の管轄下にある県で、鄭州市と開封市という悠久の歴史を持つ2つの都市の中間に位置する。千年の変化をくぐり抜けた今の中牟県は、特徴的な産業を擁する都市へと発展を遂げた。
ここではスイカ、イチゴ、ニンニクがこれまでずっと代表的な「特産物」となってきた。
■スイカ
「中牟スイカ」は河南省のブランド農産物であり、全国的に有名で、優良な農産物だ。
■イチゴ
中牟県は「中国イチゴのふるさと」と称され、イチゴの栽培面積で省内トップであると同時に、全国10大イチゴ生産拠点の1つでもある。
■ニンニク
「中牟ニンニク」は中牟県の基幹産業の1つであり、県外でも評判が高い。県内14郷・鎮(街道、中心)はいずれも広範囲にニンニクを栽培しており、年平均栽培面積は約1万3333ヘクタール以上で安定している。商品は中国の国内市場で広く受け入れられているだけでなく、米国、韓国、オーストラリアなど10数ヶ国・地域にも輸出されている。
こうした農産物の産業以外にも、中牟県では「自動車製造」産業も発達している。
1993年、鄭州日産汽車有限公司が中牟県に生産拠点を建設した。日本の日産自動車が中国大陸部に建設した初の完成車合弁企業であり、「中牟の自動車製造」の歴史の幕開けともなった。
その後鄭州日産はピックアップトラック「D22」を発売し、瞬く間に高級ピックアップトラックの市場シェアを獲得した。ダカール・ラリーに出場して一躍有名になったSUV「パラディン」も、この拠点で生産されている。
30年の時を経た今、自動車産業もこの小都市の特徴的な産業の1つになり、産業チェーンも絶えず整備・強化され、包括的な産業チェーンを形成するようになった。
公開されたデータによると、2023年には中牟ハイテク技術産業開発区の完成車及び部品の付加価値額は85億1000万元(1元は約21.5円)に上った。
公式データによれば、24年第1-3四半期(1-9月)の中牟県のGDPが365億6000万元に達し、戦略的新興産業の付加価値額が29.0%増となり、一定規模以上の工業企業(年売上高2000万元以上の企業)に占める割合が前年比10.9ポイント上昇の37.2%に達するなどして、量と質の同時向上が実現した。(編集KS)
「人民網日本語版」2024年12月31日
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