【春節カウントダウン!】シリーズ① 「糖瓜を供える日」(旧暦12月23日)
2025年の春節は1月29日。日本では元旦の前に大掃除や買い出しをするが、中国でも春節を迎えるための伝統的な風習が色々あるのを知っているだろうか?中国には北方エリアを中心に、「忙年歌」や「過年謡」と呼ばれる春節前の風習を歌ったわらべ歌のようなものがある。広大な中国だけあって、各地の風習も様々だが、今回はこのわらべ歌をベースに、代表的な風習をピックアップし、7回シリーズで紹介していこう!人民網が伝えた。
春節に向けた準備がスタート
第1回は大晦日のちょうど1週間前となる旧暦12月23日の風習「糖瓜粘(糖瓜を供える日)」を紹介。ほとんどの地域で、この日から本格的に春節に向けた準備が始まることになる。
「糖瓜」って何?
「糖瓜」とは、麦芽糖で作られた飴のことで、「瓜」のような形をしていることから、この名前がつけられている。他にも同じく麦芽糖を棒状に伸ばした「祭灶糖」と呼ばれる飴もある。見た目も味も素朴で、麦芽糖のほんのりした甘みはどこか懐かしさを感じさせてくれる。中国の多くの地域では、旧暦12月23日にかまどを掃除し、これらの飴をかまどの神様である「灶王爺」にお供えする風習がある。
なぜ飴をお供えするの?
民間に伝わる伝説によると、灶王爺はこの日、天に昇り、道教の最高神である玉皇大帝に、その家族の今年1年の善行と悪行を報告し、玉皇大帝はその報告に基づき、一家の新年の吉凶を決め、灶王爺はそれを携えて戻ってくると言われている。そのため、灶王爺に甘い飴をお供えすることで、「甘口の報告」をしてもらうためという説と、歯にくっつきやすい飴をお供えすることで、灶王爺の口を封じてしまい、悪い報告をさせないようにするためという説もある。
こうした由来をみると、お供え物なのに、まるで「来年もひとつよろしく」と袖の下を渡しているみたい?人間と神様との駆け引きが感じられるお供え物の飴を食べながら、春節に向けた準備をスタートしてみよう!(文・イラスト・玄番登史江)
「人民網日本語版」2025年1月22日
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