野菜が入ったミルクティー? 中国の若者の間で高まるヘルシー志向
中国では最近、野菜入りのヘルシーなティードリンクが人気となっており、ミルクティーショップからは「トントントントン」と包丁で野菜を切る音が鳴り響くようになっている。
調査会社の艾媒諮詢(iiMedia Research)が発表した「2024-25年中国の新スタイルティードリンク業界発展の現状と消費動向調査分析報告」によると、2024年、中国の新スタイルティードリンク市場は前年比6.4%増の3547億2000万元(1元は約21.2円)に達したと試算されている。中でも、低糖や低カロリーのヘルシーなタイプのティードリンクが注目を集めている。
山東省済南市のフィットネス愛好家・張逸飛さんは、「ケールのティードリンクは1杯100キロカロリー未満で、空腹感を紛らわすこともできるし、腸をきれいにすることもできる」と話し、普段から自分でケールジュースを作っては、よく飲んでいるという。
中国のソーシャルコマースプラットフォーム「小紅書」を見ると、「ケール」や「自家製の野菜・フルーツジュース」といった話題の閲覧数がいずれも延べ1億6000万回以上となっている。このように、若者たちはヘルシードリンクを紹介することで、自分がヘルシー志向であることを示している。
やや苦みのあるケールは「まるで緑地帯の草を食べてるみたい」と揶揄されたこともあるほど。しかし食物繊維が豊富で、カロリーが低いという特徴から、ドリンク界において今や「スーパーフード」となっている。ミルクティーブランドは新鮮な果物やヨーグルトと組み合わせることで、すっきりした口当たりのティードリンクに仕上げており、ケールの味における欠点を補っている。
また様々な野菜も次々と新スタイルのティードリンクの食材として仲間入りしている。例えば、体の熱やのぼせを取り除くのが売りのゴーヤは、消費者の間で、「ちょっと苦いけど、ほんのりとした甘さが口に残る」とされ、「西洋のレイシ」と呼ばれるビーツを使った美肌ドリンクは、抗酸化作用が売りとなっている。また、ニンジンドリンクには、コレステロールの低下、抗炎症作用、デトックス作用などがあり、健康志向の若者の新たな選択肢となっている。
新スタイルのティードリンク業界の従事者・陳薇宇さんは、「若者は徹底したヘルシー志向というわけではないが、『空腹感を満たしつつも、心理的な罪悪感が残らない』解決策を求めている」と分析しているほか、「『Z世代』が機能的なドリンクを求めるようになるにつれて、『フルーツ・野菜+茶』という組み合わせがさらに細分化され、夜更かしや視力低下の対策として効果がある特製ドリンクなども今後登場することになるだろう」と予測している。(編集KN)
「人民網日本語版」2025年2月13日
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