イラン核問題、王毅氏が中国の5つの主張を表明

人民網日本語版 2025年03月17日15:03
イラン核問題、王毅氏が中国の5つの主張を表明

王毅中共中央政治局委員(外交部部長)は14日、イラン核問題をめぐる中国・ロシア・イラン北京会合に出席したロシアのリャブコフ外務次官及びイランのガリーブアーバーディ外務次官と会談し、新たな情勢の下でイラン核問題を適切に解決するため、中国として5つの主張を提起した。外交部(外務省)ウェブサイトが伝えた。

王氏が提起した5つの主張は以下の通り。

(1)政治・外交的手段による紛争の平和的解決を堅持し、武力行使および不法な制裁に反対する。各国は、共通・総合・協調的・持続可能な安全保障観を堅持し、対話と交渉の再開に向けた環境を積極的に整え、事態をエスカレートさせる行動を避けるべきである。

(2)権利と義務のバランスを堅持し、核不拡散と原子力の平和的利用という目標を統合する。イランは引き続き核兵器を開発しないという約束を厳守し、各国はイランが「核兵器不拡散条約(NPT)」締約国として有する原子力の平和的利用の権利を十分に尊重すべきである。

(3)イラン核合意(JCPOA)の枠組みに基づく新たな共通認識の形成を堅持する。中国は、各国が向き合って進み、対話と交渉を早期に再開することを希望する。米国は政治的誠意を示し、早期に交渉再開に復帰すべきである。

(4)対話を通じた協力促進を堅持し、国連安保理による介入を強引に推進することに反対する。現在の情勢下では、安保理の性急な介入は各国間の信頼構築や溝の解消に寄与せず、「スナップバック」の発動は、長年の外交努力を一夜にして水泡に帰させるものであり、慎重に行動しなければならない。

(5)段階的かつ対等の原則を堅持し、協議を通じた合意形成を図る。歴史の経験が示すように、力に立脚しては難題打開の鍵を見出すことはできない。相互尊重の精神を堅持してこそ、各国の合理的な懸念の全てに配慮した最大公約数を見出し、国際社会の期待に沿う解決策で合意することが可能となる。(編集NA)

「人民網日本語版」2025年3月17日

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