世界経済にさらなる安定性と確実性をもたらす
「強靭性」「楽観」「勇気づけられる」。これらは中国経済の第1四半期のパフォーマンスに対して、国際メディアが頻繁に用いた表現だ。世界の貿易秩序が深刻な打撃を受け、市場予想が一様に低迷する中、中国経済は良好なスタートを切り、「安定の中で好転」「安定の中で回復」という基調を継続し、質の高い発展が新たな段階、より良い段階へと進んでいることを示すプラスのシグナルを発信し、揺れ動く世界経済に貴重な自信をもたらしている。(人民日報コラム「和音」掲載)
一国主義や保護主義の台頭を前に、中国経済は困難に立ち向かい、引き続き世界経済の重要なエンジンであり続ける。中国国家統計局が先ごろ発表した2025年第1四半期の国内総生産(GDP)の速報値は31兆8758億元(1元は約19.3円)で、物価変動を除いた実質成長率は前年同期比5.4%増加、季節調整済みの前期比成長率は1.2%増加となり、中国経済の強固な安定性と強い原動力をはっきりと示した。5.4%という成長率は、昨年通年の5.0%、及び昨年第1四半期の5.3%を上回り、世界の主要なエコノミーの中でも上位にある。独中経済教育文化協会のベルント・アインマイヤー会長は「中国経済は複雑な環境下でも比較的安定した成長を維持した。この安定性自体が重要な国際公共財であり、世界市場の不確実性の軽減に寄与する」と語る。
中国は積極的に多元的市場を構築し、各国と産業・サプライチェーン協力を深めており、自国の強靭性を高めると同時に、貿易相手国に共同発展の力をもたらしている。第1四半期の中国の物品貿易総額は10兆3000億元で、前年同期比1.3%増加し、同期の過去最高を記録した。このうち、170以上の国と地域への輸出が増加し、アジア・アフリカ向けの輸出の伸び率は全体を上回った。「一帯一路」(the Belt and Road)共同建設諸国との貿易は前年同期比2.2%増加し、全体の51.1%を占めた。多くの貿易企業は多様化する世界市場のニーズに素早く対応し、優れた製品や新製品を絶えず投入し、より多元的でバランスの取れた貿易構造の構築を推進し、衝撃への抵抗力を強化し続けている。
中国経済は、グリーン化、イノベーション、スマート化へと発展し、新たな原動力の育成と強化を加速している。小さいものではコーヒーメーカーや掃除機から、大きなものでは船舶や海洋エンジニアリング装備に至るまで、中国の製造業はハイエンド化・スマート化・グリーン化への転換の原動力を発揮し続けている。中国は15年連続で世界最大の製造業大国の地位を維持しており、産業システムを完備し、産業付帯能力も高い。「中国は強力な工業生産能力と効率的なグローバル・サプライチェーン調整能力、そして不断に高まる競争力を持ち、試練に直面しても高い強靭性を示している」とアナリストは分析する。
各マクロ政策が持続的に効果をあげ、イノベーションの牽引力が不断に強まり、内需・イノベーション主導で経済成長を促進する新たな構造が形成されつつある。第1四半期における中国の社会消費財小売総額は前年同期比で4.6%増加し、昨年通年を1.1ポイント上回った。一定規模以上のハイテク製造業の生産額(付加価値ベース)は前年同期比で9.7%増加し、情報通信、ソフトウェア、ITサービス業の生産額(付加価値ベース)も10.3%増加した。「珠海—ブラジル」直航航路が開通したことで、粤港澳大湾区(広州、仏山、肇慶、深セン、東莞、恵州、珠海、中山、江門の9市と香港、澳門<マカオ>両特別行政区によって構成される都市クラスター)とブラジルのサンタナ港を結ぶ新たな海上ルートが開かれた。複数のネット通販プラットフォームが貿易企業の国内販売拡大への出資を発表し、複数の大手スーパーが貿易用商品を販売する「グリーンチャンネル」を設けた。中国の超巨大市場の潜在力が着実に発揮され、高水準の対外開放が持続的に推し進められており、これは中国と世界との良好な相互作用と共同発展を後押ししている。
中国経済は安定した基礎、多くの優位性、高い強靭性、大きな潜在能力を持ち、長期的な好転を支える条件とその基本的な趨勢は変わっていない。自国の事をしっかりと行うことに力を集中し、中国は引き続き質の高い発展を推進し、高水準の対外開放を拡大し、各国と発展の機会を分かち合い、世界経済にさらなる安定性と確実性をもたらしていく。(編集NA)
「人民網日本語版」2025年4月22日
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