時空を超えた対話 沖縄大学生代表団が福州と琉球の交流史たどる
中国人民対外友好協会と中国日本友好協会の招待を受け、琉球大学と沖縄国際大学の学部生と大学院生などからなる沖縄青年代表団の22人が6月26日から28日までの3日間、福建省福州市を訪問した。人民網が伝えた。
大学生たちは、先人たちの足跡に沿って、福州市と琉球の100年を超える交流史をたどり、両地の歴史のルーツを探したほか、現地の特色ある風俗、習慣、文化を体験することで、中華文化の魅力を肌で感じた。さらに、中国の青年や学生との交流を通して、中日両国の友好と親睦を深めた。
琉球墓園を見学する沖縄大学生代表団(撮影・陸暁鴎)。
代表団はまず、福州市倉山区倉山鎮先農村にある琉球墓園を訪問した。中国と琉球王国の正式な往来は1372年から始まり、福州港が当時、往来の玄関口となる港に指定された。そして、双方は福州を中心として、政治や経済・貿易、文化といった多方面において、緊密な交流を展開した。当時は航海術などに限りがあり、病気や難破などが原因で亡くなった琉球王国の人のほとんどが福州市で埋葬された。中国大陸部において保存状態が最も良い琉球墓群の一つである琉球墓園は、その当時中国と琉球王国の長期にわたる友好交流を研究するうえで重要な歴史的価値がある。
清朝の第4代皇帝・康熙帝の時代に琉球王国に冊封副使として赴いた徐葆光に関する記録(撮影・陸暁鴎)。
代表団は鼓山景勝区にある摩崖石刻を見学した。その石には、明朝の第12代皇帝・世宗の時代に琉球王国に冊封正使として赴いた陳侃、郭汝霖、冊封副使の高澄、清朝の第4代皇帝・康熙帝の時代に琉球王国に冊封副使として赴いた徐葆光などに関する記録が刻まれている。これらの石刻題記は、書道としての高い芸術的価値があるほか、数百年前の中国と琉球王国の交流の歴史の重要な裏付けとなっている。
河口万寿橋を見学した代表団(撮影・陳思)。
さらに、代表団は、中国と琉球王国の経済、貿易、文化交流を裏付ける河口万寿橋や、道教の女神「媽祖」を祭る天後宮を見学した。琉球大学の宮城希凪さんは、「媽祖に関する物語を聞いたことがある。沖縄にも媽祖文化と関係がある天妃宮がある。今回、天後宮を見学し、媽祖文化に対する理解を深めることができ、とても有意義だった」と話した。
長楽梅花中琉文化館(撮影・陸暁鴎)。
長楽梅花中琉文化館において、代表団は映像や画像、実物の展示品、及び豊富な史料の記載を通して、梅花港が、中国と琉球王国の交流において重要な役割を果たしたことに対する理解を深めた。
福州訪問の最終日となった28日、代表団は、林則徐紀念館や福州市の有名な歴史・文化エリアの三坊七巷などを見学した。また水榭戯台において、代表団は、古代建築と演劇文化の見事な融合を体感した。さらに、三坊七巷では、人気観光スポットである「ハートの木」を見たり、福州の特産品であるジャスミン茶を飲んだりして、現地の風俗、習慣、文化を体験したりした。
記念写真を撮影する沖縄大学生代表団と福州外語外貿学院の学生(撮影・陸暁鴎)。
福州外語外貿学院の学生との交流において、両国の青年は、沖縄で生まれた名曲「涙そうそう」といった、両国でお馴染みの歌を歌って、互いの距離を縮めた。
宮城さんは、「今回の福州の旅では、たくさんの場所に行き、写真を撮って、貴重な瞬間をたくさん記録できた。それら写真をお土産として持ち帰り、見聞きしたことを、たくさんの沖縄の友達と共有したい」と話した。(編集KN)
「人民網日本語版」2025年7月1日
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