2025年国際基礎科学大会が北京で開幕 6名の科学者が「基礎科学生涯功労賞」を受賞

人民網日本語版 2025年07月15日13:36

2025年国際基礎科学大会が7月13日午前、北京の国家会議センターで開幕した。今回の大会は「基礎科学に焦点を当て、人類の未来を導く」をテーマに、ノーベル賞、フィールズ賞、ショウ賞など国際的な賞の受賞者をはじめ、80名以上の中国内外の院士(アカデミー会員)、10カ国以上の数学会会長・代表、さらに世界各地の学術団体、大学、研究機関から1000名近くの専門家、学者、学生らが一堂に会し、基礎科学の最前線と未来について語り合った。中国新聞社が伝えた。

2025年7月13日、北京で記者会見を行う国際基礎科学大会主席の丘成桐氏(左から4人目)と「基礎科学生涯功労賞」受賞者ら。撮影・李国慶

2025年7月13日、北京で記者会見を行う国際基礎科学大会主席の丘成桐氏(左から4人目)と「基礎科学生涯功労賞」受賞者ら。撮影・李国慶

開幕式では、「基礎科学生涯功労賞」の受賞者が発表され、授賞式が行われた。この賞は、数学、物理学、情報科学・工学などの分野において多大な貢献を果たし、学術分野の発展を長年にわたりリードしてきた科学者に授与される。

今回の受賞者は以下の6名:

丁肇中(サミュエル・ティン)、朱棣文(スティーブン・チュー)、デイビッド・グロス(3人はノーベル賞受賞者)

ロバート・エンドレ・ターザン(チューリング賞受賞者)

森重文(フィールズ賞受賞者)

ジョージ・ルスティグ(ウルフ賞受賞者)

大会主席である丘成桐氏は開幕式の挨拶で、「今日の基礎科学は画期的な進展を遂げており、各分野の深い融合が理論的な突破と技術イノベーションの両輪で人類社会を前進させている」と述べた。また、「科学に国境はない。基礎研究の発展には、国際社会が開かれた寛容な協力環境を築くことが必要だ」と強調した。

7月13日、ノーベル物理学受賞者丁肇中氏に「2025年度基礎科学生涯功労賞」を授与する丘成桐氏(左)と中国科学院院士の王贻芳氏(右)。撮影・李国慶

7月13日、ノーベル物理学受賞者丁肇中氏に「2025年度基礎科学生涯功労賞」を授与する丘成桐氏(左)と中国科学院院士の王贻芳氏(右)。撮影・李国慶

丁氏は受賞のスピーチで、50年以上にわたる自身の研究歴を振り返り、「物理学の進歩は理論と実験の密接な協力にかかっている。一方で、これまでになかった問いを提起することが基礎研究の使命だ」と語った。同氏は現在、国際宇宙ステーションで実施中の実験プロジェクトを率いており、世界16カ国の科学者が参加している。

長年にわたり、米中の物理学者の交流推進に尽力してきたデイビッド・グロス氏は、「最近の中国の急速な発展、特に基礎科学の分野に注目しており、非常に喜ばしく思っている」と語った。

2025年7月13日、北京で開幕した2025年国際基礎科学大会。撮影・李国慶

2025年7月13日、北京で開幕した2025年国際基礎科学大会。撮影・李国慶

今大会は7月13日から25日まで開催される予定で、期間中には数学、物理学、情報科学、工学など複数の分野にわたる多数の特別講演、フォーラム、若手向けイベントなどが行われる。一部のプログラムは懐柔科学城や清華大学などの会場でも順次開催される。(編集YF)

「人民網日本語版」2025年7月15日

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