重慶市が「スマートコネクテッド新エネ車の都」に加速しながら発展

人民網日本語版 2025年09月09日13:29

賽力斯ギガファクトリーの生産工場(写真提供・賽力斯集団<セレス・グループ>)。

賽力斯ギガファクトリーの生産工場(写真提供・賽力斯集団<セレス・グループ>)。

重慶市の自動車産業の版図を見ると、「イノベーション」と「変革」が鮮明な特徴となっている。「完成車メーカーと部品メーカーの連携」、「ソフトウェアとハードウェアの融合」、「エコロジカル共同構築」を発展のコンセプトとして、重慶市は、世界レベルのスマートコネクテッド新エネ車産業クラスターの構築に全力で取り組んでいる。人民日報が伝えた。

重慶市沙坪壩区青鳳テクノロジーイノベーションシティに足を運ぶと、拓普汽車底壩系統(重慶)有限公司のシャシー工場内では、機械音が鳴り響いていた。ここでは、一体化ダイカストコア技術により、アルミニウムのリアサブフレームの重さが30%以上軽くなり、エネルギー消費量を減らすことができているほか、動力電池の寿命も長くなった。中国の自動車メーカー・賽力斯(セレス)の重要な関連企業である「拓普」は、高い技術を誇り、途切れることなく注文が入っている。またそこからほど近い場所にある「賽力斯」の鳳凰スマート工場も、スマート化のモデルケースだ。そのカギとなる工程は自動化が100%実現しており、24時間体制でオンラインモニタリングし、「太陽光発電+自動車製造」ゼロカーボン工場モデルプロジェクトの発電量は年間1584万kWhに達し、二酸化炭素の排出が1万3284トン削減され、グリーンとスマートの融合の魅力が際立っている。

九竜坡区の道路・銅陶北路では、博世氫動力系統(重慶)有限公司のシルバーグレー色の工場が存在感を放っている。工場では、技術者が、水素動力モジュールの調整を行っていた。同社・研究開発部の楊洋プロジェクトマネージャーは、「今検査している300kWの水素動力モジュールは間もなく、ラインオフし、大規模運用が始まる。これを搭載したトラックは、新疆維吾爾(ウイグル)自治区のハミウリを49トン積載して天山を越えることができる。一般的な燃料電池と比べると、水素燃料電池は充電が速く、標高が高く気温が低い環境でも、高い性能を維持することできる。最大積載量49トンのトラックの場合、10分ちょっと充電して、600キロ以上走行できる」と説明する。同社はすでに、信頼性の高いスマート水素燃料電池システムや重型Electric Drive Axle、水素貯蔵システムのカギとなる部品などを開発し、商用車市場に、臨機応変な水素動力システムのソリューションを提供している。同社が独自に研究開発した水素動力モジュールは最大積載量4.5-49トンのコールドチェーン物流車、清掃車、大型トラックに搭載することができるほか、18省において、モデル運営が展開されている。

重慶市では、「長安自動車」と「賽力斯」を筆頭に、10社以上の完成車メーカーが協同発展する完成車体系が作り出されている。スマートコネクテッド新エネ車の部品産業は、クラスター式発展を実現し、3大システム、12大組み立て、56個の部品全てをカバーする産業チェーンを作り出している。2024年、重慶市の自動車生産台数は254万台、新エネ車の生産台数は95万台に達している。弗迪電池(フィンドリームズ・バッテリー)のブレードバッテリーや青山工業のマルチインワン電駆動部品技術、そしてその生産・販売規模は、いずれも中国で上位に入っている。今年1—7月期、同市の新エネ車の生産台数は勢いのある発展を維持した。

エコロジカル共同構築は、重慶市が自動車産業を発展させるためのアプローチの一つだ。同市は、「スーパー充電が便利な都市」の建設を加速させ、スーパー充電施設が全ての郷・鎮、街道(エリア)をカバーしている。そして、物流、金融、検査といったサービス体系を整備し、「メイド・イン・重慶の自動車の海外進出」行動を実施し、「メイド・イン・重慶」の自動車が164ヶ国・地域に輸出されるようになっている。その他、「産業ブレイン+未来工場」というスタイルを積極的に構築し、自動車業界のデジタル化工場349ヶ所、スマート工場52ヶ所を建設した。

重慶市は、イノベーション主導と協同発展を足掛かりに、スマートコネクテッド新エネ車という競争の場において、「スマートコネクテッド新エネ車の都」を目標に据え、力強く前進し続けている。(編集KN)

「人民網日本語版」2025年9月9日

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