コルガスの「移送ドライバー」たち 中国製新エネ車の中央アジア輸出で活躍

人民網日本語版 2025年06月16日15:03
コルガスの「移送ドライバー」たち 中国製新エネ車の中央アジア輸出で活躍
新疆・霍爾果斯公路通関地で、出国するために並ぶ移送ドライバーの高雲さん(5月29日に撮影)。高さんの後ろにも輸出を待つ自動車が見える。(撮影・王菲)

霍爾果斯(コルガス)は、モンゴル語では「キャラバンが通る場所」、カザフ語では「富が集まる場所」という意味がある。昔、シルクや陶磁器といった物品をラクダにたくさん載せたキャラバンが、シルクロードの重要な通過地点である霍爾果斯を通って、東洋と西洋の貿易や文化交流の「架け橋」となっていた。そして今、新疆維吾爾(ウイグル)自治区の霍爾果斯市は、中国最大の自動車陸路輸出通関地となっており、新たな「キャラバン」が中国製の自動車を中央アジアへと運び、その世界進出をバックアップしている。

この新たな「キャラバン」は、「橋渡し人」と呼ばれる移送ドライバーたちだ。中国で製造された新車を運転して、霍爾果斯から出国し、カザフスタン側の指定の場所に車を停め、引き渡しと検収が終わると、国境を超えるバスに乗って中国へと戻る。

中国とカザフスタンが相互ビザ免除措置を実施して以降、両国の税関や出入国検査所といった当局の取り組みを経て、より円滑で柔軟性のある「運転して自動車を輸出」というスタイルが実現し、多くの移送ドライバーが誕生した。

従来の大型キャリアカーによる輸送と比べると、移送ドライバーを通した引き渡しは柔軟性に富み、効率が高く、コストも安いため、自動車の価格などの面でより高い競争力を確保できる。このようなスタイルは、国外の自動車輸入業者の間で好評を博している。統計によると、2024年、移送ドライバーによる輸送スタイルを採用したことで企業が削減したコストは1億5000万元(1元は約20.1円)に上り、移送ドライバーの収入は合わせて9000万元以上に達した。移送ドライバーが誕生したことで、現地では多くの雇用も創出され、新疆以外からも労働者が流れ込んでいる。

早朝になると、移送ドライバーの高雲さん(45)は通関地に来て、その日の仕事を始める。まず、車両と書類をきちんとチェックし、その後、細心の注意を払いながら車両を運転してカザフスタンに向かう。

中国の新エネ車産業が発展するにつれて、中央アジアでは、中国製自動車のニーズが高まり続けている。そして、カザフスタンの街中の至る所で、中国製の新エネ車を目にすることができる。高さんは、「中国製の新エネ車はここ数年、海外で人気が高まり続けている。そのような事業に関与できているので、とてもやりがいがある」と笑顔で語った。その言葉の節々から誇りがあふれていた。

霍爾果斯出入境・国境検査所の統計によると、6月13日の時点で、今年に入ってから移送ドライバーを通して霍爾果斯通関地から輸出された自動車は、前年同期比21.6%増の5万6000台に達した。(編集KN)

「人民網日本語版」2025年6月16日

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