京東が新車販売を発表 「車をスマホのように購入できるように」
従来の自動車販売モデルが静かに変化している。10月14日に行われた「11.11サプライズオープンデー」と銘打ったショッピングイベントでは、京東は広汽集団(GAC)、寧徳時代(CATL)と連携し、「誰でも買えて、暮らしや通勤のニーズを90%以上満たせる大衆車」を販売すると発表した。京東によれば、この3社は自動車製品の生産からアフターサービスに至るチェーン全体のスマート化・高度化を推進することにより、「車をスマホのように購入できるようにする」という。
京東は、「この新車は3社が連携して打ち出すもので、京東は製造プロセスには直接関わらない。役割分担としては、広汽集団が車両全体のスマート製造部分を担当し、寧徳時代がバッテリー技術とバッテリー交換のエコシステムを提供。京東はオンライン・オフラインの全ルートにわたる消費・サービス面の優位性を発揮し、ダブル11(11月11日のネット通販イベント)期間に独占的にオンラインで販売を開始する」と説明した。
この新車は「オンラインで注文+オフラインで即納」方式が採用され、標準モデル以外にも、「車体カバー・オーダーモデル」「アクセサリー・パーツ搭載モデル」「メンテナンス強化モデル」など複数のモデルから自由に選べ、「スマホを買うように車を購入できる便利な消費シーン」が出現する。
経済学者で工業・情報化部(省)情報通信経済専門家委員会の盤和林委員は、「広汽集団について言えば、このたびの協力モデルにより能力の不足点を迅速にカバーすることができる。現在、同集団の販売とアフターサービスのチャンネルは顧客獲得能力が地域配置レベルにとどまっており、オンラインモデルの方が獲得能力が高い」とした。
盤氏はさらに話を進めて、「このたびの3社連合により打ち出された『一括完備型モデル』は、自動車の販売チェーンを補完するものだ。しかし多くの消費者はオンラインでの自動車購入に慣れておらず、オフラインで試乗してから購入を決定する傾向がある。オンラインチャンネルもアフターサービスの面で課題を抱えており、協力関係にあるオフラインの修理・整備拠点は品質にばらつきがあり、サービスの一層の質向上が待たれる。このためオンラインチャンネルの主な目的は顧客獲得となるだろう。オフラインは依然として取引成立の主要チャンネルだが、オフラインの拠点も一部地域での顧客獲得が難しいというボトルネックが存在する」と指摘した。
また盤氏は、「将来の自動車販売はオンラインとオフラインを融合する方向に変わっていくだろう。ECプラットフォームが入口として顧客獲得を加速させるのに対し、オフラインでは体験を提供し、消費者は自由に購入チャンネルを選択できる。アフターサービスもオンラインとオフラインが連携するようになり、価格とサービスがより透明になり、最終的には消費のクローズド・ループ・エコシステムが形成されるだろう」との見方を示した。(編集KS)
「人民網日本語版」2025年10月16日
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