養殖を支えるドローン、活魚をより新鮮に届ける

人民網日本語版 2026年08月04日15:14

給餌作業を行うドローン(撮影・葉賓得)

給餌作業を行うドローン(撮影・葉賓得)

浙江省温州市平陽県の南麂島を高台から眺めると、数百基に及ぶ深海養殖用生け簀が海上に点在し、壮観な景色が広がっている。人民日報が伝えた。

ブーンという飛行音とともに、国姓岙埠頭では飼料を満載した農業用ドローンが離陸し、遠くのフウセイ養殖拠点へ向かった。

温州海派漁業有限公司南麂養殖場の責任者・林端照氏は、「以前は飼料袋を人力で補助船まで運び、海に出て給餌していたため、効率が低くコストも高かった」と語る。

林氏は、「農業用ドローンを導入してから作業効率は3倍以上向上し、生け簀1基当たり年間約5000元(1元は約23.3円)の管理コスト削減が見込まれる。また、給餌データや魚群の動きをリアルタイムで収集でき、科学的な養殖管理の意思決定にも役立つ」と続けた。

こうした技術イノベーションの実用化は、企業ニーズと研究成果の橋渡しによって実現したものだ。杭州電子科技大学講師で、鰲江実験室・低空・低軌道デジタルスマート産業技術イノベーションセンター責任者の李沛氏は、「さらに多くの技術成果が研究室から実社会へと広がっている」と話す。同氏はチームを率い、離着陸地点を事前設定することで、全工程を自動化するドローンによる自動給餌システムの研究を進めている。

さらに、ドローンは活魚の輸送にも活用されている。現地の関係当局の支援を受け、温州大域農業科技有限公司は南麂島でドローン物流の新たな活用シーンを模索している。

林氏は、「養殖場で水揚げした活きたフウセイをドローンで島内のホテルまで運ぶことに成功した。離陸から到着までわずか数分だった」と話す。

生け簀から食卓までを結ぶ「空の回廊」により、活魚はこれまで以上に新鮮な状態で届けられるようになった。「第14次五か年計画(2021~25)」期間以降、平陽県では従来の木製生け簀から耐風浪性に優れた深海生け簀への転換を進めるとともに、新型潜水式球形生け簀の試験導入を行っている。養殖海域も沿岸の水深6メートルから20メートル超へ拡大し、養殖総面積は93ヘクタールを超えている。(編集YF)

「人民網日本語版」2026年8月4日

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