中国の研究チーム、わらなどから電子皮膚を開発 ロボットが温度や力加減を感知可能に

人民網日本語版 2026年08月06日15:32

中国科学技術大学先進技術研究院の研究チームはこのほど、多次元の触覚を感知できるフレキシブル電子皮膚を開発した。材料の柔軟性とセンシング性能の両面で技術的なブレイクスルーを実現し、ロボットが温度や力加減を識別できるようになった。中国新聞網が伝えた。

8月4日、研究者がフレキシブル電子皮膚の圧力感知機能を実演。撮影・張俊

8月4日、研究者がフレキシブル電子皮膚の圧力感知機能を実演。撮影・張俊

フレキシブル電子皮膚プロジェクト責任者の常梓軒氏は、「この電子皮膚にはフレキシブル圧力センサーが搭載されており、表面には高密度の微小センサーが配置されている。AI(人工知能)モデルと組み合わせることで、圧力の大きさや方向、温度変化など、多次元の触覚情報を同時に認識できる」と説明。

常氏は、「すべてのセンサーを超薄型の柔軟フィルムに集積した。最も薄い部分は0.1ミリメートルで、柔らかく、さまざまな不規則な曲面にも密着できる。ロボットの顔、腕、手のひらだけでなく、より複雑な形状の表面にも対応できる」と語る。

研究室レベルの試作品から市場投入可能な製品へと移行する中で、研究チームは材料性能、加工技術、信号処理アルゴリズムという3つの中核的課題を解決した。常氏によると、チームは独自開発したポリウレタンフィルムを基材と封止材に採用し、耐久性と耐摩耗性を大幅に向上させた。また、高密度に配置されたセンサーの量産に必要な高精度加工技術の課題を解決するとともに、信号取得・処理システムを最適化し、高品質な触覚データを提供することでAIモデルの訓練を支援している。

8月4日に撮影された、フレキシブル電子皮膚を搭載した人型ロボットのモデル。撮影・張俊

8月4日に撮影された、フレキシブル電子皮膚を搭載した人型ロボットのモデル。撮影・張俊

常氏は、「この電子皮膚の主要原料は、わらなどの農林業廃棄物から製造したバイオベースの環境配慮型素材で、コスト面での優位性が際立つ。手のひらサイズの触覚センサーの価格は約1000元(1元は約23.4円)だ」と言う。

現在、この成果は実用化に向けた取り組みが進められており、将来的には人型ロボットへの搭載が期待されている。視覚だけでは認識できない領域を補い、人や障害物に接触した際に速やかに感知することで、安全なマン・マシン・インタラクションを実現する。また、この電子皮膚は新エネルギー自動車のスマートコックピットやスマートホームにも応用可能で、利用者の座り姿勢や寝姿勢、関連する健康データを非接触でモニタリングでき、スマート介護や家庭の健康管理など多様なニーズへの対応が期待されている。(編集YF)

「人民網日本語版」2026年8月6日

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