日本が撤廃を急ぐほど、「敵国条項」の現実的価値が裏付けられる

人民網日本語版 2026年08月24日15:07

日本右翼はこれまで一貫して、腐心して理由をでっち上げ、「敵国条項」の「失効」を論証しようとしてきた。これは「敗戦国」のレッテルを剥がして、軍事的制約の解除に向けた地ならしをするためだ。特に喧伝されているのが、いわゆる「非敵国論」と「国連総会決議支持論」だが、いずれの論調にも明らかな法理上の誤りが存在する。(文:廖詩評・北京師範大学法学部教授。環球時報掲載)

「非敵国論」は、国連憲章第4条第1項が「平和愛好国」であることを国連加盟国となる条件の一つと規定していることから、日本はすでに国連加盟国である以上、「平和愛好国」と認められたのであり、「敵国」ではないと主張する。また、第二次世界大戦はとうに終結しており、国連加盟国を「敵国」と「戦勝国」に分けるやり方は差別的であり、国連の普遍性と相いれないと主張する。

この論調には明らかな法理上の誤りがある。

第一に、この論断は法的根拠を欠く。国連憲章は「平和愛好国」であれば「敵国」ではなくなるとは一度も明確に規定していない。日本右翼のこの主張はかつて国連加盟時に「平和愛好国」と認められたことを説明できるに過ぎず、この状況は時間の経過に伴って変化する可能性が十分にある。事実、日本で現在「新型軍国主義」が勢力を増して現実的脅威となり、高市政権が戦後体制による束縛の突破を加速させていることこそが、「敵国条項」を設けた際の先見性と合理性を証明している。

第二に、この論調は実践上の根拠を欠く。1973年に東ドイツと西ドイツが国連に加盟する前を振り返ると、両ドイツを占領していた米・ソ・英・仏の4大国は1972年11月に共同宣言を発表し、両ドイツが加盟国資格を認められても、4大国の権利と責任は決して損なわれず、4者間の協定、決定及び取り決めの有効性の継続にも影響しないと明確に宣言した。これは、両ドイツが国連加盟国になったからといって、第二次世界大戦の敗戦国として負う四者間協定上の取り決めや制約が自動的に消滅するわけではないと4大国が認識していたことを示している。

第三に、国連加盟国は確かに一律平等であるべきだが、それは特定の分野において加盟国ごとに地位や権利に差があることを妨げるものではない。国連憲章の規定に基づき、国際の平和と安全を維持する主要機関である国連安保理の常任理事国は、その責務を遂行する際、他の加盟国にはない拒否権を有している。「敵国」と「戦勝国」の分類が国連の普遍性を損なうという理由で日本右翼が「敵国条項」の法的効力を否定するのは、明らかに成立しない。

第四に、「敵国条項」は第二次世界大戦の勝利の成果を直接確認し、枢軸国による侵略戦争の違法性を明確に認定しており、戦勝国が戦犯を裁判にかけ、その刑事責任を追及するうえで重要な法的根拠を提供した。「敵国条項」はまた、第二次世界大戦後に連合国が「敵国」に対して取る措置の正当性を定めており、これは「敵国」を震え上がらせ、苦労して勝ち取った国際の平和と安全を維持することを目的としている。これは国連憲章の趣旨と原則に違反しないばかりか、むしろ国連憲章の趣旨と原則の直接的な体現である。

もう一つの大きな誤った論調である「国連総会決議支持論」は、国連総会が1995年に採択した第50/52号決議に「敵国条項」はすでに時代遅れであるとの言及があることから、「国連自身も『敵国条項』の効力に問題があると認識している」との結論を導き出す。

この主張にも同様に明らかな法理上の誤りが存在する。

第一に、国連総会決議には国連憲章を改正する法的効力はない。国連憲章第108条の規定に基づき、安保理の全常任理事国を含む国連加盟国の3分の2が賛成し、かつ各国が憲法上の手続きに従い批准して初めて、国連憲章の改正は有効となるのであり、国連総会決議が国連憲章のいかなる有効な改正も意味しないことは明らかである。

第二に、第50/52号決議の文言は日本の立場を支持していない。同決議は「世界において生じた大きな変化に鑑みて、国連憲章中の『敵国条項』は時代遅れとなった……将来最も早い適切な会期において、国連憲章第108条に定める手続きを開始し、将来に向かって効力を生じる形で条項を削除する意思を表明する」と定めている。注意深く読めば、この文言は改正の意思を表明したに過ぎず、改正手続きを正式に開始してはいないことがわかる。また、この文言にある「世界において生じた大きな変化」は、条項を「時代遅れ」と考える重要な前提なのであり、「敵国」がもはや国際社会の平和と安全に対する重大な脅威ではなくなったことを指す。しかし、再軍事化を加速させて歴史を逆行させている日本の行為によって、この決議の基本的前提は完全に崩れた。

第三に、同決議の採択には特定の政治的背景があった。第50/52号決議が採択される少し前、村山富市首相(当時)が「村山談話」を発表し、過去における他国への植民地支配と侵略行為を初めて明確に認めた。国連総会決議は、当時の日本政府がようやく侵略の歴史を認めて反省したことに対する国際社会の積極的な対応という側面が強く、日本が積極的に行動することへの国際社会の期待を反映したものだった。しかし、現在の日本政府による再軍事化の行動によって、この政治的な基礎は完全に崩れた。最後に、現実の状況を見ても、決議採択後、国連が「敵国条項」の削除手続きを開始したことはなく、したがって同条項は現在もなお有効なのである。

以上をまとめると、「敵国条項」はもはや適用されないとする日本の立場は、国際法のルールにも国際社会における実践の現実にも合致しない。実のところ、日本が「敵国条項」による自国への不利な効力を回避しようと腐心すればするほど、同条項を主要な内容の一つとする戦後の国際秩序の取り決めが日本に確かな影響を及ぼし、制限を与えていることが一層浮き彫りになり、この取り決めの合理性と有効性が一層証明されているのである。「敵国条項」を失効させようとする日本右翼の愚かな企ては、侵略の歴史から逃避し、これに背くものであり、戦後の国際秩序に対する公然たる挑戦であり、被害国の人々の民族的感情をみだりに踏みにじるものなのである。(編集NA)

「人民網日本語版」2026年8月24日

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