解説

渡辺夫人

　「概説」

　「渡辺夫人」とは、低金利の日本円を外貨に換え、海外の高利資産に投資する日本人主婦の総称。彼女たちは、投機性の極めて強い外貨保証金取引（FX）に投資する際、低金利の日本円で借入を行い、収益性の高い外国債券や外貨預金に投資し、利ざやを稼ぐ。世界の外国為替市場で、渡辺夫人は軽視することが出来ない存在だ。大まかな推計によると、東京外国為替市場現物取引に占める渡辺夫人の取引シェアは20-30％に達する。

　日本国内では、1990年代以降長期にわたり、超低金利さらにはゼロ金利政策が実施されていた。そのため、雀の涙ほどの国内利息収益に甘んじる事を許せなかった一部の日本の主婦は、続々と投資の矛先を海外金融市場に移し、高い収益を得るのに成功した。このような日本人主婦の投資家の代名詞として、日本人の名字に多い「渡辺」に例えられ、「渡辺夫人」と呼ばれている。

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