解説
- 中国第一汽車集団公司
- 「概説」
- 中国第一汽車集団公司(略称は中国一汽または一汽)は、中国最大の自動車グループの一つ。本部を吉林省長春市に置く。前身は第一汽車製造廠で、工場名は毛沢東・当時主席が揮毫(きごう)したもの。第一汽車製造廠は1953年から建設が始まり、1956年から操業を開始、新中国の成立後初のトラック「解放」が製造された。1958年には新中国初の小型車「東風」と高級車「紅旗」が製造された。一汽の誕生により、中国の自動車工業の新たな歴史が幕を開けた。50年余りの発展を経て、一汽はすでに中国最大の自動車グループとなっている。
2009年末現在、一汽は職能部門17、完全子会社19社、持株子会社14社を持つ。うち上場企業は▽一汽轎車股フェン有限公司(フェンはにんべんに分)▽長春一汽富維汽車股フェン有限公司▽天津一汽夏利汽車股フェン有限公司▽啓明信息技術股フン有限公司--の4社。主な業務は分野によって▽研究開発▽乗用車▽商用車▽部品▽デリバティブ経済--などに分かれる。従業員は11万8千人、資産総額は1314億9100万元。
一汽は、長年の発展を経て、▽1位を目指す▽新たなビジネスを起こす▽責任を担う--という核心理念と▽学習▽イノベーション▽対抗▽ハングリー精神--という企業精神を中心とした企業文化を培ってきた。市場競争のニーズに沿った現代的企業制度を初歩的に確立。東北地域、華北地域、西南地域、華南地域などに生産拠点を次第に建設し、合理的に配置され全国に広がる、海外に向けて開かれた開放的な発展の枠組みを構築した。トラック、乗用車、小型車、バスなどの新たな工場を建設し、先進的な生産体制を確立している。自主開発と企業の核心的な競争力が高まり続ける中、トラック、乗用車、小型車、バスなど、多彩で幅広いラインアップを展開。解放、紅旗、奔騰、夏利などの自主ブランドのほか、フォルクスワーゲン(VW)、アウディ、トヨタ、マツダなど合弁ブランドがある。
一汽の生産台数と売上高などはいずれも中国自動車業界の最高水準を数年連続で維持している。2009年の一汽の販売台数は194万5千台、売上高は2608億元、世界企業500社では258位にランクイン。2009年のブランド価値は653億3200万元。
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