解説
- 過剰流動性
- 「概説」
- 過剰流動性(Excess Liquidity)は今や、中国経済ひいては世界経済の重要な特徴のひとつとなっている。
厳密にいえば、過剰流動性という言葉は正確でない。「過剰」は量的概念であるが、「過剰流動性」はひとつの状態を示している。この言葉を使う人は、このような状態を表現するのに、「過剰流動性」という言葉がぴったり当てはまるという共通の認識を持つ傾向がある。
「流動性」とは、ある商品の、その他商品との取引における難易度を示す言葉。難易度の評価基準は、当該商品とその他商品との取引が成立するまでのスピードで示される。つまり、簡単に取引が成立すると、「過剰流動性」現象が現れる。取引成立までのスピードが減速し、取引成立までに時間がかかる場合は、流動性が不足していることになる。
一般的なマクロ経済分析における「過剰流動性」は、特定の貨幣についての現象を指す。つまり、現実的な経済分析で基準となる商品は貨幣となる。結局は、貨幣も商品の一種だ。欧州中央銀行(ECB)は、実際の貨幣量と予測バランスとの間の隔たりによって、過剰流動性を定義している。
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