解説
- M1、M2、M3
- 「概説」
- M1、M2、M3はいずれもマネーサプライ(通貨供給量)を知るための重要な指標である。
国際的には以下のいくつかの種類に分類される。
狭義のマネーサプライ(M1)は、流通している現金通貨と預金通貨(および要求払預金)を合計したもの。
広義のマネーサプライ(M2)は、M1に貯蓄預金(普通預金、定期預金の両方を含む)を加えたもの。
このほか、M3はM2にその他の短期的な流動資産(国債、銀行引受手形、商業手形など)を加えたもの。
中国では以下のように分類される。
MOは流通している現金通貨を指す。
M1は、MOと企業の普通預金、機関・団体・部隊の預金、農村部の預金、個人所有の要求払預金を合計したもの。
M2は、M1に都市部住民の貯蓄預金残高と企業の定期預金、信託預金およびその他の預金を加えたもの。
このほか、M3はM2に金融債券と商業手形、大口の譲渡可能預金証明(NCD)などを加えたもの。
うちM2からM1を差し引いたものを準通貨といい、M3は金融手段が常に刷新されることを受けて設置された。
M1は経済における実質的な価値(購買力)を反映し、M2は実質的な価値のほか、潜在的な価値を反映する。例えば、M1の伸びが速い場合、消費と末端市場が活発であることを示し、M2の伸びが速い場合は投資と中間市場が活発であることを示す。中央銀行と各商業銀行はこれらの指標に基づき通貨政策の舵取りを行う。M2が高くM1が低い場合は、投資が過熱する一方、需要が落ち込んでおり、危機リスクが存在することを示す。M1が高くM2が低い場合は、旺盛な需要に対して投資が不足しており、価格上昇リスクが存在することを示す。
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