李克強総理は28日午後、ミャンマーのテイン・セイン大統領、インドのアンサリ副大統領と人民大会堂でそれぞれ会談し、両氏の訪中と平和共存五原則発表60周年記念行事への出席に歓迎の意を表した。
李総理はテイン・セイン大統領との会談で「中国はミャンマー側と政治的相互信頼を強固にし、上層部交流を緊密化し、両国の発展戦略と産業計画を結びつけ、資源、資金、市場面の強みによる相互補完を発揮し、協力分野を開拓し、協力水準を高めることを望んでいる。双方は石油・天然ガスパイプライン、鉱業開発、港湾建設など重大な協力プロジェクトの順調な実施と安全な運営を確保する必要がある。各国と共にバングラデシュ・中国・インド・ミャンマー経済回廊の建設を推進し、シルクロード経済ベルトと21世紀の海のシルクロードの枠組みで地域のコネクティビティを強化し、互恵・ウィンウィンを実現したい」と表明。
「中国は周辺外交においてASEANを優先している。ミャンマーは今年ASEAN議長国を担当する。中国はミャンマーによるASEAN関連首脳会議や中国・ASEAN文化交流年行事などの開催を積極的に支持・協力し、中国・ASEAN運命共同体を築き、中国・ASEAN間の2つの政治的共通認識と7つの重要分野の協力を実行に移し、双方関係の持続的で健全な落ち着いた発展を推進する。ミャンマー側がこのために積極的な役割を発揮することを希望する」と述べた。
テイン・セイン大統領は「中国はミャンマーにとって友好的な近隣国、信頼できる友人であり、長年にわたり貴重な支援をしてくれている。近年、両国の善隣友好関係は深まり続け、ミャンマー経済・社会の発展を力強く促した。中国の発展はミャンマーとアジアに新たなチャンスをもたらした。ミャンマーは中国側と共に平和共存五原則を継承・発揚し、両国間の協力協定を実行に移し、経済、貿易、エネルギー、インフラ分野の協力を拡大したい。ミャンマーは4カ国と地域が恩恵を受けるようバングラデシュ・中国・インド・ミャンマー経済回廊の建設に積極的に参加し、これを推進する。ASEAN・中国関係の発展に建設的役割を発揮したい」と表明した。
李総理はアンサリ副大統領との会談で「中印は現代世界で最も活力に富む新興国であり、発展戦略が一致し、その協力は大きな潜在力を備える。われわれはインド側と共に、中印という2大市場をより良く連結させ、互いの発展がもたらす重要なチャンスをしっかりと捉え、両国の経済発展を促すだけでなく、中印をダブルエンジンとする経済成長区を形成し、地域経済の力強い発展を促すことを望んでいる」と表明した。
また「中国の発展には平和で安定した地域、国際環境が必要だ。中国はインド側と平和的交渉を通じて国境問題を適切に解決し、国境地帯の平和と安寧を共同で維持することを望んでいる。新たな情勢の下、インド、ミャンマーを含む各国と共に平和共存五原則を発揚し、発展させ、地域、さらには世界の平和的発展と繁栄、安定を促したい」と述べた。
アンサリ副大統領は「印中は良き友人、良き隣人であり、2大途上国として、似た歴史と文化、共通の発展目標を持つ。双方の協力強化は両国だけでなく、アジアや世界にとってもプラスだ。インドの新政権は安定した力強い印中関係の発展を強く重視し、揺るがず尽力している。平和共存五原則を基礎に政治、経済、貿易、人、文化分野で中国側との交流や協力を拡大し、互いの重大な懸念に配慮し、両国関係を絶えず新たな段階へと押し上げていきたい」と表明した。(編集NA)
「人民網日本語版」2014年6月30日