国家国防科技工業局重大特別プロジェクトセンター、中国科学院リモートセンシング・デジタル地球研究所はこのほど、驚くべき写真を公開した。中国の高解像度衛星「高分1号」は、中国の壮大で美しい山河の風景を撮影した。人民網が伝えた。
高分1号は高解像度地球観測システム国家科学技術重大特別プロジェクトの1基目の衛星で、2台の高解像度マルチスペクトルカメラ(解像度パンクロマチック2m/マルチスペクトル8m)、4台の広角マルチスペクトルカメラ(解像度16m、観測幅800km以上)を搭載している。この観測幅は、世界の同類の衛星の中でも最高水準に達しており、観測能力を大幅に強化した。同衛星は大スケール地表観測、環境モニタリングの中で強みを持つ。
そのうち、科学者によって「大地の筋肉」と名付けられた写真は、高分1号の衛星−PMSマルチスペクトルカメラが2014年4月20日に撮影したもので、撮影エリアは40×40kmに達する。農作物が緑に色づく前の畑、灰褐色の地表、堆積岩層が水の流れにより侵食・切断され形成された山脈、硬い岩層が残した灰色の「骨格」に似た東西に横たわる丘、谷を流れる川、山の植物による赤色の壮大かつ美しい光景などが撮影された。
国家国防科技工業局重大特別プロジェクトセンターの関係者は、「これらの写真は、自然の地理的特徴の反映をテーマとし、8m、16mの解像度のマルチスペクトルカメラを使用し、国際リモートセンシング専門技術の中では一般的な標準色調整を行った。Cバンド、Sバンド、Xバンドにより、赤、緑、青に対応した。この調整により、異なる地質的特徴を識別し、地質の類別を説明しやすくなる。しかしこの写真は一般的なカメラで撮影したものと比べ、色が大きく異なる。例えば前者の場合、繁茂する植物が赤色に、透き通った水が藍色に、むき出しの土壌が灰褐色になる。またデータの解析において、逆立体視の現象が生じることもある。これにより、画像から得られた光学立体模型と実地の凹凸を観察すると、その視覚的な効果が逆になる可能性がある。例えば、山や峰の立体効果が逆になることもある」と強調した。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年8月19日