日本の村田製作所は25日、東京で記者会見を開き、同社の4代目ロボットによる「村田製作所チアリーダー部」を公開した。新型ロボットは同社にとって6年ぶり。センサーや通信、群制御などの最新技術を駆使した安定感のある動きとロボット間の協調が目玉となる。人民網が伝えた。
このチアリーダー部は、それぞれのロボットがチアリーダーのメンバーという設定。ロボットの身長は36cm、体重は1.5kg。下部の球体を転がし、最大秒速30cmで移動する。ロボット製作の核心となった技術には、倒立振子制御技術とリアルタイム位置計測技術、群制御技術の3つが挙げられる。
倒立振子制御技術は、転がる球体の上にロボットが安定して乗るためのもの。ロボットの体内には、この技術を運用したジャイロセンサーが3つ備えられ、直立の保持や姿勢の制御を可能としている。リアルタイム位置計測技術は、ロボットが周辺の物体を有効に検知し、各種のフォーメーションを形作るためのもの。村田製作所と京都大学が共同開発した群制御技術は、ロボット10体の同時に動かしてフォーメーションを組むためのもので、衝突回避も可能となる。
実用性よりも娯楽性が高いように思われる村田製作所のチアリーダーロボットだが、このロボットの研究開発の目的は、関連技術のデモンストレーションにある。上記の3技術は、自動車の安定制御システムや交通運輸システムにも応用できる。村田製作所の小島祐一・上席執行役員は、「ロボットに使われているセンサーや通信技術は、人とモノが融合するスマート社会のコアインフラになる」とコメントしている。(編集MA)
「人民網日本語版」2014年9月26日