4日午前、第12期全国人民代表大会第3回会議の記者会見が人民大会堂プレスリリースホールで開かれた。大会報道官を務める傅瑩氏が、大会の議事日程と人民代表大会の活動に関する問題について、国内外の記者に答えた。
――ここ2年余りで多くの「虎」と「ハエ」の取り締まりが行われたが、中国の反腐敗は対症療法にとどまっているとの見方もある。反腐敗活動を対症療法から原因療法へと転換するための制度の建設を今後どのように進めていくつもりか。
確かに、これほど多くの重大な腐敗事件が摘発されているのを見れば、こうした問題が短期的に蓄積されたものではないことがわかる。その解決にあたっては厳しい措置を取り、症状を治すと同時に原因を取り除く必要がある。中国には「症状が治ってこその原因療法」という言い方もある。全国人民代表大会とその常務委員会の角度から言えば、大切なのは、腐敗根絶という角度から腐敗防止の制度建設を強化し、腐敗に走る勇気をなくす懲戒メカニズム、腐敗できない防止メカニズム、腐敗に容易に走らなくする保障メカニズムの整った法治環境を構築することだ。
予算法の改正はその一環だ。新たな予算法は1月1日に施行されたが、改正過程では、政府のすべての収入を統一的に予算に組み入れ、権力に対する制限を強化することがはっきりと求められた。第9次刑法改正案の草案では、汚職や賄賂に対する処罰が強化され、国家職員の近親者に対する贈賄も犯罪化された。対外協力では、国際的な腐敗防止の協力ネットワークの構築に力を注いでいる。中国は国連腐敗防止条約の締結国であり、昨年はAPECやG20などの枠組みでも腐敗防止の国際協力を呼びかけた。中国の側も、国際刑事司法協力法の制定を検討している。国際法と国際的な仕組みを十分に利用して、腐敗犯罪者がどこに逃げようとも法律の懲罰から逃れられなくするというのが全体的なねらいとなる。(編集MA)
「人民網日本語版」2015年3月5日