東京の国会前に30日午後、12万人の日本国民が集まり、参議院で審議中の安保法案の廃案と安倍晋三首相の即時退陣を要求した。
東京だけでなく大阪、名古屋、沖縄、広島、北海道など日本各地350カ所以上で安保法案反対の集会やデモが行われた。
安保法案反対の近年最大規模の集会活動だ。主催者側によると、同日の国会包囲活動には12万人が参加した。参加者には大学生もいれば、ベビーカーを推す若い両親、白髪の高齢者、さらには車椅子の障害者もいた。それぞれがスローガンを手に掲げ、雨の中「9条壊すな」「戦争させない」「安保法案を撤回しろ」などのスローガンを叫んだ。
■「筋の通らない危険な安保法案を阻止するため、みなが心を一つに協力しなければならない」
民主党の岡田克也代表、日本共産党の志位和夫委員長、社民党の吉田忠智党首、「生活の党と山本太郎となかまたち」の小沢一郎共同代表らが現場を訪れ、演説した。野党代表4人は安保法案を改めて批判。一致団結して安倍政権を倒し、安保法案を撤回させるよう呼びかけた。志位氏は「審議するほど安倍政権は苦境に追い込まれ、正常な答弁が全くできなくなっている。すでに次々とぼろの出た『戦争法案』は廃案にするほかない。安倍政権による採決を阻止し、廃案にさせなければならない」と表明した。
小沢氏は人民日報の取材に「筋の通らない危険な安保法案を阻止するため、みなが心を一つに協力し、安倍首相を退陣させなければならない」と表明した。
「安保法案は日本国民の平和と安全にとって少しもメリットがない。日本がアジアおよび世界の平和を実現するには、安保法案を廃案にする以外にない。もし日本の政治家が安保法案に抗議する人々の声に耳を傾けられないのなら、辞任してもらいたい」と、山本太郎参議院議員は人民日報の記者に語った。
著名な世界的音楽家の坂本龍一氏も現場に駆けつけ、安保法案反対の演説を行った。坂本氏は人民日報の取材に「安保法案の強行可決を図る安倍内閣のやり方は軍事クーデターのように乱暴極まりない。今日これほど多くの民衆が抗議集会に参加したことは日本国憲法の精神、特に憲法9条の精神が人々の心に深く浸透していることを示している」と表明した。
法政大学の山口二郎教授(政治学)は人民日報の取材に「今日これほど多くの民衆が雨の中集会に参加したことで、憲法違反の安保法案に反対する日本国民の揺るぎない決意が改めて証明された。これは憲法9条を日本国民が愛していることの反映でもある」と述べた。(編集NA)
「人民網日本語版」2015年8月31日