中国の宇宙技術を応用した新型消防用防護服が、20日に北京で公開された。新型防護服は従来の製品と比べ、高温、水、強酸に強く、カメラ・測位機能を新たに搭載した。これによって消防士は火災状況を伝えやすくなり、長時間の救助も容易になる。中国新聞網が伝えた。
このシルバーの防護服は上と下がつながっており、宇宙飛行士の宇宙服のように見える。その材料は断熱、防水、耐酸性・アルカリ性、耐摩耗性、耐折性、耐高温性、耐熱放射性、耐爆性などの特徴を持つ。自動冷却システムが内蔵されており、服の能動的な温度調節が可能だ。これは自動のクーラーを内蔵したようなものだ。試験員は防護服を着用し、高温ルーム内に30分滞在したが、快適性が維持された。
従来の消防服の外観と比べると、頭の部分には2つの電灯、カメラ、ロケーターが取り付けられており、最大の相違点となっている。
北京市公安局消防局の孔凡全副局長によると、新型防護服は複雑な環境下でも、指令員と消防士間の音声と動画による通信、測位機能を実現できる。北京地下鉄内で、地上の指令員は地下3階(深さ約500メートル)の消防士と、正常に音声・動画などの情報を交換できる。
またこの設備は消防士の運動状態や脈拍など、生理的情報をモニタリングできる。消防士は火災状況を識別し、過酷な環境に遭遇した場合は直ちに報告できる。(編集YF)
「人民網日本語版」2016年4月21日