中国航天科技集団が明らかにしたところによると、中国初の大パワー可変型プラズマ点火器が12日、寧夏回族自治区で点火実験を実施した。同技術は火力発電業界で使用され、ボイラーの燃料を使わない、もしくは燃料を余り使用しない点火を実現し、燃料及び発電にかかるコストを削減する。また安全リスクを引き下げ、環境汚染を避けることもできる。新華網が伝えた。
同技術は中国航天科技集団のシステム科学・工学研究院に所属する、航天神潔公司が独自に開発したものだ。5月26日には中間試験を実施し、6月12日には単一プラズマ銃による点火試験に成功した。今回の実験には、寧夏回族自治区鴛鴦湖発電所の660MW級2号発電機が使用された。これは中国航天科技集団が自主開発した、大パワー可変型プラズマ点火器が、産業化を実現したことを意味する。
航天神潔公司の郭京朝董事長は、「大パワー可変型プラズマ点火器は、宇宙船の地上加熱試験から生まれた。同技術は火力発電業界に活用され、宇宙技術の軍用から民間用への転化の道を切り開いた。同技術は発電所の燃料節約システムの形成を促し、発電事業者の石炭発電のコストを引き下げる。また異なる石炭の品種、炭塵の濃度によるスムーズかつ効果的な点火を実現し、安全リスクを引き下げ、環境汚染を避けることができる」と説明した。
郭氏は、「同技術は1基の600MW級炭塵ボイラーに使用され、インフラ整備および吹管の費用を3055万元(約5億730万円)削減できる。点火と稼働にかかる費用を毎年385万6000元(約6400万円)削減し、粉塵と硫黄酸化物の排出基準も国家基準を満たせる」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年8月13日