香道の第21世家元継承者・蜂谷宗■(■はくさかんむりに必。はちやそうひつ)氏が21日、在中国日本大使館で香道文化のレクチャー&デモンストレーションを行った。人民網が報じた。
香道は、茶道、華道と並ぶ伝統芸能における「三道」の一つで、その歴史は室町時代にまで遡ることができる。香文化の源流は中国で、仏教と共に日本に入り、香木を焚いてその香りを鑑賞するようになった。蜂谷氏によると、「中国の香文化がなければ、日本の香道もなかった」。
日本には大きく御家流と志野流の二つの流派があり、蜂谷氏は志野流の第21世家元継承者。21日のイベントで、蜂谷氏は伝統的な香道を披露したほか、香道の起源やその発展、香道と茶道・禅宗の関係、香木の種類などを詳しく説明。来場者は香りを鑑賞し、香道の礼儀作法を学んだ。
中世芸道の神髄が詰まった香道は、香りを楽しむだけでなく、禅の精神を大事にし、礼儀作法も多いため、独特な生活美学を作り出している。現在、志野流は海外にも香道教室を設置しており、中国には弟子が約50人いる。蜂谷氏は、「香道を伝えるのは、香道そのものを発揚させるだけでなく、香道という懸け橋を通して、日中交流を促進し、相互理解を深めるためでもある」とし、香道の現状について、「香木は貴重で限りがある。香木をどのように保護するかが今の重要な課題。香道文化を伝え続けるために、父親と共に、植樹、造林に力を入れている」と語った。
今回のイベントは、日本大使館が行う「日中交流集中月間」の活動の一環。今後約一ヶ月間、北京と武漢では、太鼓YAMATO中国巡回公演や「断舍離」講演会、展示会「新・日本現代デザイン100選」など、日中間の交流イベントが集中的に開催される。(編集KN)
「人民網日本語版」2016年10月24日
このウェブサイトの著作権は人民日報社にあります。
掲載された記事、写真の無断転載を禁じます。
Tel:日本(03)3449-8257
Mail:japan@people.cn