中日平和友好条約締結40周年を記念し、釧路市日中友好協会の招待を受け、在日本中国大使館の宋耀明商務公使や在日中国企業協会の王家馴会長、コスコシッピングジャパン株式会社の譚兵代表取締役社長ら在日中国企業協会代表団の一行が6日、北海道釧路市の友好訪問を行った。訪問期間中、代表団は釧路市の岩隈敏彦副市長、秋田慎一市議会副会長、釧路市議会日中友好促進議員連盟の月田光明会長、金安潤子釧路市議会議員、釧路市日中友好協会の中村圭佐会長、濱屋宏隆副会長、上見国敏事務局長らと会談を行った。また「いまや世界は『北の釧路、南のシンガポール」」をテーマに開かれた講演において、宋耀明公使は、中日経済貿易協力と「一帯一路」(the Belt and Road)をめぐって、日本の人々に向けて講演を行った。当日会場には100人を超える出席者が集まった。人民網が伝えた。
宋耀明公使は釧路プリンスホテルで行われた講演において、中日経済貿易協力と「一帯一路」を紹介し、「平穏」と「変革」、「革新」、「開放」を4つのキーワードに、現在の中国経済の特徴を紹介するとともに、改革開放40周年を振り返り、中国経済の今後の展望を語った。また、宋耀明公使は、「徐々に親密さを取り戻しつつある中日関係は、中日経済貿易協力をさらに踏み込んで発展させていく上で素晴らしいチャンスを提供している。8年ぶりとなる中国の総理の公式訪日では、李克強総理が訪日期間中に両国の経済部門と共同で『中日の第三国市場協力に関する覚書』に調印し、中日両国の企業が第三国市場において協力を展開する上で、比較的整った政策の保障と有効な協力プラットフォームを構築した。『一帯一路』イニシアティブは『共に話し合い、共に建設し、共に分かち合う』原則を堅持し、常に開放的で透明な態度で日本の参加を歓迎している。日本政府に対し、チャンスをつかみ、積極的に協力することを呼び掛けるとともに、釧路港に対しても同港の北極航路を有効的に活用することに期待している。また、2017年9月よりコスコシッピングの北極航路では中国貨物船として初めて釧路港に停泊してからというもの、釧路港のおかげで、バラエティに富んだ物産が中国にもたらされるようになってきている。今後は、中国の製品が遠く欧州や北米といった地域にまで運ばれることになっていくだろうと期待している」と述べた。
また、コスコシッピングジャパンの譚社長は、「今後、釧路港の発展に関わっていく中で、確実で実行可能、互恵・ウィンウィンの協力を通じて、コスコシッピングジャパンは日本における更なる発展を実現していくことに期待している。世界において輸送力が最大の総合海運企業であるコスコシッピンググループは『フォーブス』が発表した2017年の世界で最も信頼度の高い企業2000社において、104位にランクインしており、世界でランクインした唯一の海運企業となっている。コスコシッピングジャパンは同グループの全額出資子会社として、グループの戦略発展計画の日本における実施のほか、日本での業務運営、管理を担っている。ここ数年、同グループは釧路港を含む北海道エリアでの業務において、喜ばしい成果を上げている。同グループの「天楽」号はドイツのブラーケ港を出港し、25日間の『氷上のシルクロード』と呼ばれている北極航路を航行し、2017年9月23日に無事、釧路港に到着した。そして6000トンにも及ぶ貨物を積み下ろし、北極航路で日本に初めてばら積み貨物を輸送するという快挙を成し遂げた」とした。
さらに、譚社長は、「中国が提唱する『一帯一路』建設は現在活況を呈しており、その発展は勢いを増している。今年はさらに多くの船舶が釧路港に停泊し、さらに多くの貨物が釧路港で積み下ろしされることになるだろう。それぞれの港がどのようにその特徴的な環境や資源を優位性として転化させていくかという問題をめぐり、より優れ、よりスピーディな発展をサポートしていく上で、次の5つのアドバイスをしたい。1つ目は海運企業産業チェーンの新生態と新体制を立ち上げ、釧路港が川上・川下産業への投入に尽力すること。2つ目は航路ネットワークを完備する海運企業をサポートするのと同時に、釧路港も発展していき、釧路港と海運企業が共にエリアの航路ネットワークの建設を推し進めていくこと。3つ目は積極的に『一帯一路』建設に参加すること。これにより釧路港は開放的で互恵・ウインウインの『一帯一路』の恩恵を受けることができるだろう。4つ目はチャンスを手にし、発展していく上で、観光資源によってより多くの観光客を惹きつけ、クルーズ旅行の分野の注目を集めること。5つ目は関連サービスの確立を行うこと。船舶が使用する燃料供給を現在生じている深刻な変革を救う先手とすることで、釧路港の発展を推進する上で重要な役割を果たすことになるだろう」とした。
講演にはこのほかにも、中国国際貿易促進委員会の鞠文永駐日本総代表、中国南方航空日本支社の全思斌社長、中国青年旅行社日本株式会社の関旭代表取締役社長、人民網日本株式会社の孫璐代表取締役社長、在日中国企業協会法律及び知的財産権委員会の辛赤邑副委員長、在日本中国大使館経済商務処の張語秋氏が代表団メンバーとして出席した。
また釧路市議会と行った会談では、岩隈敏彦副市長が、「中日経済貿易協力の新たな期待について語り、伝統的なスエズ運河航路に比べ、北極航路はコストダウンとなっており、巨大なビジネスチャンスをもたらしている。釧路市は北極航路の発展により多く参加することを望んでおり、日中友好と、経済貿易協力という新たな動きを発掘していきたい」とした。(編集TG)
「人民網日本語版」2018年6月9日
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