中国社会科学院日本研究所と社科文献出版社が29日発表した「日本経済青書:日本経済と中日経済貿易関係の研究報告(2018)」は、中日両国は互いに重要な経済・貿易パートナーであり、協力発展は双方の利益にかなうと指摘。双方は得難い契機を捉え、各自の強みを発揮し、次の6つの分野で経済・貿易協力の前向きな発展を推し進めるべきだとした。
(1)省エネ、環境保護、新エネルギーなど実務協力を推進。中国はグリーン発展を推し進め、クリーン、低炭素、安全で効率的なエネルギーシステムを構築しつつある。日本は省エネ・環境保護、エコ循環型経済、ハイテクなどの分野で先進技術を持ち、成熟した生産・技術輸出ノウハウを持つ。環境保護分野で中日の協力には大きな将来性がある。
(2)近代的サービス業分野の協力を拡大。昨年、中国では民生事業が急速に発展した。今後は観光、文化、スポーツ、健康、高齢者サービスという5大幸福産業が急速に発展する。これは日本企業を含む外国企業に多くのビジネスチャンスをもたらしている。
(3)新興産業協力を推進。今後10~20年で中国の都市化率は70%に達し、毎年1000万人以上が都市部に移る。日本はスマートシティの計画・建設面で卓越したノウハウを持ち、先端製造、クリーンエネルギー、クリエイティブ産業、生命科学・生物医学の分野で豊富な経験と顕著な優位性を持つ。
(4)スマート農業、現代物流協力を推進。中日両国は農業投資、貿易、動植物検疫分野で協力の余地が大きく、双方の企業は様々な形の協力を検討することができる。
(5)企業の相互投資を奨励し、第三国市場を連携して開拓する。今後5年で中国は外国から6000億ドルの投資を受け入れ、対外投資総額は7500億ドルに達する。中国はさらに改革開放を深化し、投資環境を整備し、日本企業の対中投資協力拡大を歓迎すると同時に、能力のある中国企業の対日投資も奨励する。
(6)地域・多角的経済分野の協力を強化。中国は世界第2、日本は世界第3のエコノミーであり、双方は地域・多角的経済貿易問題で意思疎通と交流を強化し、中日韓FTAとRCEP交渉の早期妥結を推し進めるべきだ。(編集NA)
「人民網日本語版」2018年5月30日
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