中日ハイレベル経済対話が10の共通認識 第三国協力を深化

人民網日本語版 2019年04月15日11:05
中日ハイレベル経済対話が10の共通認識 第三国協力を深化

王毅国務委員兼外交部長(外相)は14日、第5回中日ハイレベル経済対話の総括発言で、今回の対話で双方の得た共通認識をまとめた。中国新聞社が伝えた。

王部長は「中日関係が改善と発展を続け、世界経済情勢が深く複雑に変化する中、世界第2と第3の経済大国である中日両国の20余りの政府機関高官が同じテーブルにつき、相互協力の強化、試練への共同対処について包括的かつ踏み込んだ意思疎通を行うことの意義と価値は二国間のレベルで具体的に現われると同時に、地域及び国際レベルでも現れ、中日の経済貿易協力の推進に寄与し、世界経済の安定的発展にも寄与する」と指摘。

また、王部長は「今回の対話は建設的議論を行い、これまでの協力を踏まえて多くの共通認識を形成した」として、以下を挙げた。

(1)多国間主義と自由貿易体制を共同で守り、経済のグローバル化と地域統合を引き続き深く推進し、開放型世界経済の構築に努力する。世界貿易機関(WTO)改革について意思疎通と調整を強化し、世界経済ガバナンス体制を完全なものにする後押しをし、自由で開かれた、包摂的で秩序ある国際経済環境をたゆまず築いていく。

(2)日本側は中国の開催する第2回「一帯一路」国際協力サミットフォーラムにハイレベル代表団を派遣し、協力拡大に尽力すると表明した。中国側は日本側がより積極的かつ明確な姿勢で「一帯一路」共同建設に参加することを期待する。日本側は中国の国際輸入博覧会開催を積極的に評価し、今年の第2回中国国際輸入博覧会にも参加すると表明した。中国側はこれに歓迎の意を表した。

(3)各回G20サミットの成果の実行を引き続き後押しし、G20制度の枠組での協力を強化する。日本側はG20大阪サミットへの習近平国家主席の出席を歓迎する。中国側は日本側がサミットを開催し、前向きな成果を得ることを支持する。

(4)気候変動、海洋環境ガバナンス、生物多様性の保全などグローバルな環境問題について意思疎通と協力を強化する。第13回中日省エネ・環境保護総合フォーラムを成功させ、水素エネルギーなどエネルギー分野の協力を前向きに検討する。国連「持続可能な開発のための2030アジェンダ」の実行を後押しする。

(5)指導者の共通認識を実行に移し、共同で域内包括的経済連携(RCEP)交渉の年内妥結を推し進め、中日韓自由貿易協定(FTA)交渉の早期の具体的進展を後押しする。

(6)双方は中日イノベーション協力制度の初会合の成果を十分に評価した。より多くの分野で交流及び協力を強化し、知的財産権を保護し、イノベーション協力が新たな進展を得続けるよう共に後押しする。

(7)中日の第三国協力を一層深化する。中国側は国際定期貨物列車「中欧班列」の日本企業による積極的な利用及びタイ東部経済回廊(EEC)プロジェクトにおいて双方企業の協力が得た進展を歓迎する。

(8)高齢化の試練への対処で協力し、解決策を共に検討し、高齢者介護などの面で交流及び協力を重点的に強化する。

(9)貿易と投資の自由化及び円滑化を推進し、公正で公平かつ非差別的なビジネス環境を共同構築し、ルールに基づく多角的貿易体制を守る。日本側は改革深化、開放拡大における中国の重要な措置を積極的に評価した。

(10)地方経済・貿易協力を積極的に推進し、双方のさらに多くの都市間の経済協力パートナーシップ構築を後押しし、さらに高水準の実務協力を後押しし、両国の地方・地域経済の振興により良く貢献する。

王部長は「中日双方は引き続き両国指導者の重要な共通認識を導きに、積極的にチャンスを捉え、協力の新局面を切り開き、中日経済・貿易協力の新たな一層の発展を共に後押しし、世界経済の安定的発展に力を捧げる必要がある」と述べた。(編集NA)

「人民網日本語版」2019年4月15日

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