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【中国キーワード】お帰りなさい「熱乾麺」 全国で中国式「爆買い」の歓迎会

丸わかり!中国キーワード

人民網日本語版 2020年04月13日10:13

8日午前0時、武漢市の封鎖が解除され、湖北省は「再始動」した。交通とビジネスの活力が徐々に回復し、生産や生活は次第に元の軌道に戻りつつあるが、経済の復興はなお巨大な挑戦に直面する。

帰ってきた湖北経済の迅速な復興に向け、中国式の「爆買い」による歓迎会の幕が開いた。

ライブコマースで「湖北省の商品が爆売れ」

「感動で手の震えがとまらなかった。お薦めのものは何でも売れていった」。こう語る中国中央テレビのキャスターの朱広権さんと淘宝(タオバオ)のライブ配信パーソナリティの李佳■(王へんに奇)さんは6日夜にライブ配信でコラボレーションし、湖北省産の農産品・食品計4千万元(1元は約15.4円)以上を売り上げ、全国で湖北省の商品の消費ブームを巻き起こした。

ライブ配信コラボには、武漢の有名な軽食の熱乾麺の代表的ブランドである大漢口熱乾麺が登場した。武漢大漢口食品有限公司の劉マネージャーは、「これ以上有名になったら困る」とうれしい悲鳴を上げていた。現在、同社の従業員は作業時間を延長して生産に当たっており、配信後は受注量が300-500%増加した。劉氏は、「当社は2月17日に操業を再開し、その頃は武漢中の人々が熱乾麺を待ちわび、みな熱乾麺が食べられてはじめて、武漢で自由に呼吸ができると感じ、熱乾麺が精神的なよりどころになっていた。3月末には当社製品は通常通り出荷されるようになり、全国各地から注文を受けただけでなく、阿里巴巴(アリババ)の越境ECプラットフォームを通じて、米国やカナダなどのスーパーからの注文も増加した」と述べた。

湖北省統計局の葉青副局長は、「ECのライブ配信といったライブコマース方式はタイミングや季節感が大切な商品の販売に関わる問題を解決する効果が最も顕著だ。たとえばレンコン、ザリガニ、茶葉などの農産品は、置いている時間が長くなると売り物にならなくなる」と述べた。

ECが後押し 湖北省産農産品が人気商品に

大手ECプラットフォームの力添えで、湖北省産農産品が「人気商品」になった。3月31日、淘宝が農家支援の「湖北がんばれ」専用コーナーを開設すると、湖北省産農産品の売り上げは増加を続けた。4月1日から6日までの間に、淘宝で累計1万2千トンを売り上げ、1日あたり平均は2千トンを超え、前の週の一日平均より80%増加した。

「湖北」、「武漢」、「湖北省の商品を買い尽くす」、「湖北貧困扶助館」などが検索ワードの上位に並び、売上高トップ3は「秭帰橙(秭帰特産オレンジ)」、「ザリガニ」、「鴨脖(ダックの首)」だった。

京東も4月1日に「湖北省の商品を買い尽くす」イベントを始めた。2ヶ月あまり動きのなかった湖北省の農地が「沸き返った」。イベント開始から24時間も経たずに宜昌市の秭帰特産オレンジは59トンが売れた。感染対策期間中は開店休業状態だった京東の中国特産・洪湖貧困扶助館の店舗には1万件を超える注文が寄せられ、レンコン製品は品切れになり、産地の人々は連れだってレンコンを収穫した。第1四半期の売上高は2年前の通年の売上高を超え、店舗の責任者の湯斌さんを驚かせた。爆発的な注文を前にして、生鮮食品を扱う京東生鮮の販売担当者は一時、レンコンを商品リストから外さざるを得なくなった。全国の消費者は7日で湖北省の農産品1400トンを買い尽くし、「グリーンルート」が開通した後は、京東生鮮が累計3500トン以上を売り上げた。京東の中国特産・恩施貧困扶助館の売上高は3月同期の5倍に増え、これまで売れ行きのよくなかった商品が40トン売れ、現地の在庫の80%を解消した。小粒のジャガイモはあっという間に「売り切れて商品リストから外され」、予約販売を「迫られる」状況で、今後1週間分の収穫分はすべて予約済みだ。

データによると、京東が扱う湖北省の特色ある商品の1日の成約額は3月の一日あたり平均に比べて109%増加した。「周黒鴨」や「良品鋪子」などのブランドだけでなく、襄陽市特産の軽食・麻花(小麦粉の揚げ菓子)の成約額は3月一日平均の5倍になり、湖北省産米は193%増加し、ザリガニの一日あたり売上高は5倍近く増加した。

4月1日から7日にかけて、京東の湖北省産商品の成約額は前年同期比106%増加し、現地ブランドの売上高が激増し、良品鋪子の累計売上高は200%増加し、蔡林記の累計売上高は200%増加し、周黒鴨の累計売上高が160%増加した。4月8日には「湖北の商品を買い尽くす」の第2弾となる「お帰りなさい、武漢」イベントが始まった。

新技術が経済高度化をサポート

「爆買い」だけでなく、多くの企業は投資、技術支援などの方法で湖北省と武漢市の経済をサポートする。7日にはアリババが11年ぶりに中小企業支援の「春雷計画」を打ち出し、アリババグループの張勇最高経営責任者(CEO)は、「アリババは全力でデジタル技術とビジネスにおける優位性を発揮し、プラットフォーム全体の能力を統合して、武漢が感染症対策、経済復興、企業へのサービスを着実に行えるようサポートし、消費、製造、国内貿易、対外貿易の全面的回復を早急に推進したい」と述べた。

京東も8日、今後3年間で湖北省に60億元を超える投資を行い、湖北経済の回復と現地の中小企業の発展を全方位的にサポートすると発表した。7日夜には騰訊(テンセント)が、引き続き湖北省への投資を拡大すると発表し、一括した投資計画を公表した。デジタル・ガバメント、スマート教育、スマート移動、人工知能(AI)、セキュリティなど各方面で武漢と踏み込んだ協力を展開し、武漢のデジタル産業の建設と発展を全方位的にサポートするという。(人民網日本語版論説員)

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「人民網日本語版」2020年4月13日

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