レバノン人留学生が「武漢の新型コロナウイルスとの闘い日記」を出版

人民網日本語版 2020年12月14日14:52

中国語版の自著を持つSayedさん。

Sayedさんのアラビア語の著書の表紙。

新型コロナウイルスの全ての被害者、新型コロナウイルスと民族主義というウイルスの影響を受けている全ての人、真実を擁護する全ての人、真実を堅持し、そのために闘う武漢の全ての市民、世界の全ての人へ送る書籍「堅定——一個外国人的武漢日記(Confidence Comes from Effectiveness: A Foreigners Wuhan Diary)」の中国語版と英語版がこのほど出版された。著者である華中科技大学経済学院で計量経済学(博士課程)を専攻するレバノン人のAdham Sayedさん(32)は、今年の新型コロナウイルス流行期間中、湖北省武漢市を離れることなく、そこにとどまり続けた。この書籍に、Sayedさんは武漢がロックダウンされ、自宅隔離をしていた時に見たこと聞いたこと、感じたことを綴っている。長江日報が報じた。

表紙には男性の顔がデッサンで描かれており、読者の目を引く。その男性は著者のSayedさんでマスクを着用して、耳にはイヤホンがぶら下がっている。Sayedさんは、「ロックダウン中の武漢の街中でライブ配信をした時の絵」と説明。彼のSNSのフォロワーがイメージするSayedさんの姿でもある。

ロックダウン中の武漢からアラビア語でライブ配信

Sayedさんは5年前に武漢に留学。修士の学位を取得した後に、華中科技大学の博士課程に進学した。

「レバノン人留学生Adham Sayedさんは今週、中国の武漢で博士論文を完成させるところだった。しかし、彼を迎えたのは静かな春節(旧正月)ではないことに、突然気付いた」。これは、今年1月30日付けの「アジア・タイムズ」のSayedさんに関する記事の一部だ。

その後数日間、Sayedさんは海外のSNSでは武漢に関するたくさんのデマや新型コロナウイルスに関する噓のデータが広がっているのを見て、一人でも多くの人に武漢の本当の状況を知ってもらいたいと思い、フェイスブックの自身のアカウントを通して、自分の目で見た現実を伝えることを決めた。

武漢が「ロックダウン」されて5日目、Sayedさんはフェイスブックにアラビア語で武漢に関する初めての投稿をアップすると、ネット上で大きな話題となった。そして、ネットユーザー数千人がフォローし、Sayedさんとメッセージをやり取りするようになった。翌日、Sayedさんはマスクを着用してイヤホンをぶら下げ、街中に出て、フェイスブック上で「ライブ配信」を行い、ネットユーザーの疑問に答えた。

Sayedさんは書籍の中で、「スマホを持って、水4本を歩道の横において、ライブ配信を始めた。5リットル入りの水を4本買うことができて、とてもうれしい。店の人に1本50元(1元は約15.9円)、60元、または70元と言われるのかと思っていた。もし、そんな値段でも僕は買っていただろう。でも、店の人に言われた値段は1本10元。つまり、新型コロナウイルス流行の危機の前と同じ値段で、4本で40元だった!」と振り返っている。

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