崔天凱駐米大使に聞く、バイデン大統領就任後の中米関係

人民網日本語版 2021年01月27日14:03

バイデン氏が米現地時間20日、米国大統領に就任した。バイデン氏の就任後、中米関係は正常化できるのか?中米貿易戦争はまだ続くのか?こうした点について、中国の崔天凱駐米大使が26日、中国中央テレビの取材に応じた。中央テレビニュースが伝えた。

■米大統領報道官の発言「バイデン氏は『忍耐』で中国に対応」をどう見るか?

【崔大使】忍耐心を持つのは当然良い事だ。米側がここ数年の対中政策をよく振り返り、再考して、問題の根本的原因を探り出し、積極的、建設的、前向きで、現在の世界の実情に見合った対中政策を確実に講じることを望む。

ただ、忍耐だけではまだ不十分であり、理性と誠意も必要だ。米大統領報道官は基本的に中米関係を戦略的競争関係と定義しており、中国の国内・対外政策に対するいくつかの見方は、それほど正確ではない。米側が忍耐を持って、客観的に中国を認識し、現在の世界を認識し、中米関係を認識できることを望む。

■誰が米大統領になろうとも、中米関係は良くならないのか?

【崔大使】もし中米間で健全で安定した関係を発展させたいのなら、明確な回答を要する根本的問題がある。歴史と文化、社会制度の異なる2つの国が平和的に共存し、協力に焦点を合わせ、溝を管理・コントロールして、両国民及び国際社会に真に幸福をもたらすことはできるのか、その必要はあるのか。そして、米国は自らと非常に異なる中国という国が発展していくのを受け入れられるのか、素晴らしい生活を追求する中国の人々の権利を尊重できるのか。これがその根本的問題だ。

大統領が交代して誰になろうとも、この根本的問題への回答が必要だ。この問題に対する明晰、明確、前向きな回答があれば、両国関係における具体的問題はいずれも解決策を見出すことができるだろう。

■米国が最も取り戻すべきものは何か?

【崔大使】米国が最も取り戻すべきは、大国としての振舞い、大国としての知恵、大国としての自信、大国としての楽観性、また大国としての勤勉さだ。

■中米間の貿易戦争はまだ続くのか?

【崔大使】中国側はかねてより、いわゆる貿易戦争に反対している。もし我々にどうしても貿易戦争を強要する者がいるのなら、我々も恐れず、徹底的に相手をする。

米国のビジネス界は、両国関係が早期に正常化し、双方の企業に正常で有利なビジネス環境を提供することを一致して望んでいる。中国側は一貫して双方間の正常な経済貿易関係のために積極的に努力している。米国は我々に関税戦争や貿易戦争を強要しており、新型コロナウイルス感染症のパンデミックの影響もあるが、我々は改革開放の歩みを一度も止めることなく、ビジネス環境を改善し続けている。これは米国のビジネス界も広く知っていることだ。

■中米関係は現在が最悪か?さらなる悪化はあるか?

【崔大使】これは完全に双方の政策選択次第だ。もし一方がどうしても間違った選択をして対立へと進むのなら、状況は現在よりも悪化するだろう。だが我々は好転の方向へと努力すべきだ。

中米関係において変化は絶対的であり、不変というのは相対的なものだ。重要なのはどの方向へ変化するかだ。これは、双方が向き合って進むことができるか否か、中米関係の戦略的フレームワークについて一定のコンセンサスを得られるか否か、米国の新政権が一体どのような政策を打ち出すかにかかっている。

長い歴史的観点に立つと、中米間で唯一正しい選択は「協力」しかない。双方がこのような選択をし、断固として揺るぎなく困難を克服し、この方向に努力しさえすれば、中米関係の展望は明るいはずだ。(編集NA)

「人民網日本語版」2021年1月27日 

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