中国とWHOの新型コロナ起源解明合同調査について外交部がブリーフィング

 2021年03月15日14:29

中国外交部(外務省)は12日、中国と世界保健機関(WHO)による新型コロナウイルス起源解明の合同科学調査の取り組みについて、欧州の駐中国外交官向けにブリーフィングを行った。中国とWHOの新型コロナウイルス起源解明合同調査専門家チームの中国側トップを務める梁万年教授が状況を説明し、質問に答えた。欧州29か国及びEUの駐中国大使や外交官ら40人余りが出席した。中国新聞社が伝えた。

梁教授は今回の中国とWHOによる合同調査の背景、基本的プロセス、主な発見、今後の調査への提言を詳しく説明。「第73回WHO総会の決議採択後、中国は国内の防疫作業の圧力を克服し、率先してWHOと起源解明の合同調査を行った。2020年7月、中国はWHOの専門家を中国に招待し、双方は協議の上、世界規模の起源解明調査の中国部分に関する課題議定書を定めた。課題議定書に基づき、中国とWHOの国際専門家は合同専門家チームを立ち上げ、今年1月14日から2月10日まで武漢で28日間の合同調査を実施した」と述べた。

さらに、「互いの努力で、今回の合同調査は成果を挙げ、以下の主な発見と結論に至った。第1に、合同専門家チームはコウモリとセンザンコウから新型コロナウイルスのゲノム配列と高い相似性を持つコロナウイルスを発見したが、まだこれを新型コロナウイルスの直接の祖先であると証明するには至らず、他の種も潜在的な自然宿主である可能性がある。第2に、武漢初の症例の最も早い発症時期は2019年12月8日だ。華南海鮮市場はウイルスが集中的に確認された場所であり、新型コロナウイルスの「増幅器」になったとみられる。第3に、華南海鮮市場閉鎖後の環境サンプルは、環境中に新型コロナウイルスの汚染が広がっており、そのうち水産物売り場が特に顕著であることをはっきりと示しており、同市場に感染者、汚染されたコールドチェーン製品、動物、動物製品を通じてウイルスが持ち込まれた可能性があることを示唆している。合同専門家チームは科学的評価を経て、新型コロナウイルスは中間宿主を経て人に伝わった『可能性が高く』、直接人に伝わった、またはコールドチェーン食品を通じて人に伝わった『可能性があり』、研究所を通じて人に伝わった『可能性は極めて低い』との認識を示した」とした。

また梁教授は、「合同専門家チームは次の段階の調査について4つの提言を行った。第1に、分子、ゲノム配列、臨床、疫学、動物モニタリング及び環境モニタリングを含む世界共通のデータベースを拡大する。第2に、世界中のさらに広い範囲で、あり得る早期症例を探し続ける。第3に、世界中の科学者が各国・各地で、コウモリに限定せず、ウイルスの宿主となり得る動物種を探す。第4に、ウイルスが広まる過程におけるコールドチェーン及び冷凍食品の作用への理解を深める」とした。(編集NA)

「人民網日本語版」2021年3月15日 

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