先日閉幕したG7サミットはその共同宣言で、香港地区、新疆、台湾地区などの問題で中国を意図的に中傷し、経済・貿易や新型コロナウイルスの起源解明などの議題で中国をむやみに非難し、不当な要求を突きつけさえした。意図的に中国を中傷し、イデオロギー的対立を煽動するこの宣言は世界の潮流と時代に逆行しており、荒唐至極で、人々の支持は得られない。新華社が伝えた。
中国の内政に粗暴に干渉し、悪意ある目的を抱く。宣言は香港地区、新疆、台湾地区などの問題で是非を逆さまにし、あれこれと批判をした。国際法上、これらの事は完全に中国の内政であり、いかなる外部勢力の干渉も許されない。宣言は国連憲章の趣旨と原則に深刻に背き、平和・発展・協力・ウィンウィンという時代の大勢に背くものであり、人為的に対立とわだかまりを造り出し、意見の相違と摩擦を拡大する米国など少数の国々の悪意ある目的を露呈した。中国はこれに強い不満と断固たる反対を表明する。
時代の潮流への逆行は人々の支持を得られない。世界の多極化と国際関係の民主化は阻むことのできない時代の潮流だ。1つの国、または1つの国家集団が天下に号令する時代はすでに過ぎ去った。新型コロナウイルス感染症が依然として世界で猛威を振るい、世界経済が低迷し回復力を欠き、気候変動などグローバルな試練が日増しに突出する現在、国際社会は過去のどの時期にも増して団結と協力の強化を必要とし、過去のどの時期にも増して真の多国間主義の実行を必要としている。だがG7のサミットと宣言に世界の人々が見たものは、小さな「徒党」を組んでの「ブロック政治」であり、イデオロギーで線引きしたパワー・ポリティクスだ。小さな「徒党」は多国間主義を代表しておらず、ましてや国際体制の中核でもなく、各国の人々の願いに背いており、ましてや国際社会が連携して共通の試練に対処するうえで助けにはならない。
中国に対する意図的な誹謗中傷は必ずや徒労に帰すだろう。宣言における経済・貿易やウイルスの起源解明などでの対中非難も、いずれも米国が一貫して主導してきた陳腐な決まり文句であり、これまでと同様に事実と合致せず、理屈が通らず、科学と相容れぬものだ。中国は平和を愛し、協力を提唱する国であり、平和共存五原則を基礎に各国と友好的協力を拡大し、様々な世界的試練に共同で対処すべく終始尽力している。中国は同時に、原則を重んじる、譲れぬ一線のある国でもある。中国の内政への干渉は許さず、中国の名誉を傷つけることは許さず、中国の利益への侵害は許さない。我々は国家の主権・安全・発展上の利益を断固として守り、様々な不公正や侵害の押しつけに断固として対抗する。
今回のG7サミットでは表面的な「団結」が演じられたが、実際には各出席国にそれぞれ利益面の思惑があった。米国はG7を中露との戦略的競争・対抗を行う同盟に変えようとしているが、欧州の一部の国々は米国追随一辺倒を望んでいるわけではない。フランスのマクロン大統領は、G7は中国と敵対する「クラブ」ではないと述べた。英国の著名な学者、ケンブリッジ大学シニア・フェローのマーティン・ジャック氏は、対中姿勢の相違はまさにG7内の最も典型的な溝の1つだと指摘した。
米国は「反中同盟」を構築しようとして「アメリカは戻ってきた」と宣言したが、戻りたかった世界はすでに存在せず、国際秩序が数ヶ国に操られる時代もすでに去っており、戻ってはこない。G7に対して、事実を尊重し、情勢を明確に認識し、中国への中傷を止め、中国への内政干渉を止め、中国の利益を損なうことを止め、国際協力の促進に資する事をより多く行うよう忠告する。(編集NA)
「人民網日本語版」2021年6月17日