世界のバイオセキュリティ・ガバナンスにおける中国の提言に広範な支持

人民網日本語版 2021年09月13日14:16

スイス・ジュネーブで先日開催された生物兵器禁止条約(BWC)のバイオテクノロジーに関する専門会合で、中国は「科学者の行動規範のための天津バイオセキュリティ・ガイドライン」(以下「天津ガイドライン」)について説明した。これは、世界的なバイオセキュリティ・ガバナンスの分野で、中国の地名を冠し、中国の提言を主たる内容とする初の国際イニシアティブであり、国際社会から前向きな反応と支持を得た。

天津ガイドラインでは、バイオサイエンスの進歩は人間の幸福を増進するが、濫用される恐れもあることを強調。BWCの原則に従い、倫理的基準や法的規範の観点から、関連する行動規範を示しており、世界的なバイオセキュリティ・ガバナンスと国際協力を強化し、バイオセキュリティ面のリスクや危害を最小限に抑えることを目的としている。

中国はバイオセキュリティの取り組みを非常に重視し、国家安全保障システムに組み込んでいる。今年、「中華人民共和国生物安全法」を正式に施行し、戦略・法律・政策が「三位一体」となった、バイオセキュリティ面のリスクの防止・制御・ガバナンスための国レベルのシステムを構築した。中国は責任あるバイオサイエンス研究を一貫して提唱しており、早くも2015年にバイオセキュリティに関する科学者の行動規範の制定を提案した。今年7月、中国とパキスタンの共同提言をベースに、中国の天津大学、米国のジョンズ・ホプキンス大学、 インターアカデミー・パートナーシップ(IAP)事務局及び20ヶ国余りの科学者が「天津ガイドライン」をまとめた。

天津ガイドラインは、すでにIAPに正式に承認されている。IAPは天津ガイドラインについて、「時宜を得たものであり、国際科学界の共通の意思を十分に反映している」としている。ガイドラインの指導原則と行動基準は様々な状況に適用され、各国・地域はこれをベースに補完・更新を行って、既存のバイオセキュリティ規則を十全なものにし、国や組織レベルでバイオセキュリティ・ガバナンスの空白を埋めることができる。

天津ガイドラインは出席各国から前向きな評価を得た。ブラジルは他国に先駆けて共同署名に加わった。日本(議長国)、ロシア、米国、英国、南アフリカ、インド、カナダ、ドイツ、スイス、韓国及びEUの代表は「天津ガイドライン」を前向きに評価し、世界的なバイオセキュリティ・ガバナンス及び関連する国際ルール作りの推進において中国が果たしている重要な役割を高く評価した。各国は天津ガイドラインについて、近年の国際的なバイオサイエンス・コミュニティのコンセンサスをまとめたものであり、文書の質と実行可能性が高く、世界のバイオセキュリティの強化、ユニバーサル・セキュリティと共同発展の促進にとって重要な意義を持つと考えている。(編集NA)

「人民網日本語版」2021年9月13日

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