国連安保理は現地時間23日、ロシアの提出したウクライナ人道問題決議案の採決を行った。中国の張軍国連大使は決議案に賛成し、中国側の立場を説明する発言を行った。
張大使は、「ウクライナ危機の勃発後、人道的状況は悪化し続け、波及的な影響も拡大し続け、国際社会の広い範囲での憂慮を招いている。中国は一貫して、民間人の犠牲を最大限防ぎ、あらゆる努力を尽くして人道上の基本的ニーズを保障することを呼びかけると同時に、安保理が国際平和・安全の維持という最も重要な責務をしっかりと果たし、ウクライナの人道問題においてしかるべき役割を果たすことを主張してきた」と指摘。
そして、「中国はウクライナの人道的状況について6つの提案を示すとともに、ウクライナ赤十字に人道支援物資を複数回提供した。我々はウクライナの人道的危機の緩和と解決に資する各国のいかなる提案や措置も歓迎する」と強調した。
張大使は、「国際社会は早期停戦を一致して望んでおり、中国もこれを強く期待している。我々は停戦を後押しすると同時に、安保理は人道的危機に対して積極的、実務的、建設的姿勢で並行してしっかりと対処すべきであると考える。中国がこの決議案に賛成した根本的出発点は、国際社会がウクライナの人道的状況を強く重視する後押しをし、関係当事者に人道問題で協調を強化し、民間人、特に女性や子供などの弱者の安全をしっかりと守り、人々の避難や人道救援活動に便宜を図るよう呼びかけることにある」とした。
また、「中国は独立自主の外交政策を遂行し、一貫して物事自体の是非曲直に基づき、責任ある姿勢で、関連問題について立場と主張を決定している。ウクライナ問題において、中国は常に、各国の主権と領土的一体性はいずれも尊重されるべきであり、国連憲章の趣旨と原則はいずれも遵守されるべきであり、各国の安全保障上の合理的懸念はいずれも重視されるべきであり、危機の平和的解決に資するあらゆる措置は支持されるべきであるとの立場を堅持している」と強調した。(編集NA)
「人民網日本語版」2022年3月24日