中国共産党、腐敗対策で「全周期管理」を導入

人民網日本語版 2022年06月20日15:55

習近平中共中央総書記は17日、中国共産党中央政治局の集団学習で、「腐敗の気力を挫き、腐敗を不可能にし、腐敗を望まぬようすることの一体的推進においては、この3点に同時に、同じ方向に、総合的に力を入れなければならない」と強調するとともに、「全周期管理」アプローチを採用する必要性も強調し、その表現が注目されている。中国新聞社が伝えた。

中国共産党にとって反腐敗(腐敗防止、腐敗対策)の闘いは民心という最大の政治に関わり、決して負けるわけにはいかない重大な政治上の闘いである。中央政治局が今回「腐敗の気力を挫き、腐敗を不可能にし、腐敗を望まぬようすることの一体的推進」について集団学習を行ったことについて、学者らは「依然として厳しく複雑な状況を前に、中国共産党は問題を直視する勇気と刃先を内側に向ける決意を保ち、『反腐敗モデル』の高度化と拡充によって、新時代の反腐敗の闘いに新たな原動力を注入し、新たな方法を提供して、この闘いを深く推し進め続けている」と指摘する。

「反腐敗は最も徹底した自己革命だ」。 中国社会科学院マルクス主義研究院「習近平による新時代の中国の特色ある社会主義思想」研究部主任の陳志剛氏は、「果敢な自己革命は中国共産党が百年にわたる奮闘によって培った鮮明な品格であり、これによって長期執政状況下で歴史上のサイクルから抜け出すことに成功している」と指摘する。

統計によると、第18回党大会から2021年6月末までに、全国の紀律検査・監察機関は計388万4000件、417万3000人を立件のうえ審査・調査し、うち380万4000人に党紀・政務処分を科した。国家統計局のデータは、党風廉政建設(清廉な政治を行う党風樹立)と反腐敗の取り組みに対する人民大衆の満足度が年々高まっていることを示している。

反腐敗の闘いは圧倒的な勝利を収め、全面的に強化されたが、依然として状況は厳しく複雑であり、腐敗と反腐敗の熾烈な力比べが進行している。今年第1四半期、全国の紀律検査・監察機関の立件数(14万3000件)と省・部級幹部の処分数(16人)がいずれも前年同期より増加していることも、「反腐敗を弱めることはなく、反腐敗に完成の時はない」ことを示している。

学者らは、習総書記が今回の集団学習で、反腐敗を「党の先進性を弱め、純正さを損なう様々な病原体との闘い」と表現し、「反腐敗の闘いを最後までやり抜き」、「反腐敗の闘いの難関攻略戦と持久戦に全面的に勝利しなければならない」と強調したことを、反腐敗への中国共産党の決意を改めて旗幟鮮明に表明したものとして注目している。

「反腐敗の闘いを難関攻略戦と持久戦だと確定したことは、中央が反腐敗における高圧的姿勢を今後も常に維持することを物語っている」と、北京大学廉政建設研究センター副主任の庄徳水氏は指摘する。

「全周期管理」は現代企業の運営管理に由来する。このアプローチの反腐敗領域への導入について、清華大学廉政・ガバナンス研究センター主任の過勇氏は、「党中央が新たな状況の下で『腐敗の気力を挫き、腐敗を不可能にし、腐敗を望まぬようすることの一体的推進』というメカニズムを深く把握し、反腐敗の闘いに新たな行動指針を示したものであり、反腐敗の取り組みの系統性と合理性をさらに高めるだけでなく、この制度・メカニズムによる反腐敗の効力を十分に発揮させるものである」と指摘する。

さらに学者らは、「全周期管理」アプローチの反腐敗領域への導入においては、全てのプロセスへの管理を強化するとともに、リスク防止・コントロールの協同的メカニズムも整備する必要がある点と、人民大衆の参加する反腐敗と闘うシステムを整備するとともに、「鍵となる少数」による主導的役割を発揮する必要がある点を指摘している。(編集NA)

「人民網日本語版」2022年6月20日

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