王毅部長「台湾海峡安定の鍵は『一つの中国』原則」

人民網日本語版 2022年07月12日14:54

王毅国務委員兼外交部長(外相)は11日、ASEAN事務局で開放的地域主義の堅持について政策演説を行い、報道陣の質問に答えた。中国新聞社が伝えた。

現在の台湾海峡情勢の緊張の根本的原因と、台湾海峡の平和と安定を維持する方法についての質問に対し、王部長は台湾海峡の安定の鍵が「一つの中国」原則であることを強調。

「現在の台湾海峡情勢の緊張の根本原因は、台湾の民進党当局が『一つの中国』原則を体現する『92年コンセンサス』を放棄し、両岸関係の平和的発展の重要な礎を破壊し、さらに『外国の助けを借りて独立を図る』という邪道を突き進んでいることにある。また、米国が絶えず『一つの中国』政策を歪曲し、空洞化させ、『台湾カード』を切り、中国の発展プロセスを妨げ、阻もうと企てていることも指摘しなければならない」とした。

王部長は「現在は『現状』維持の必要性が強調されているが、台湾地区問題の『現状』とは何か。事実は非常に明々白々だ。それはすなわち、両岸は同じく『一つの中国』に属し、台湾地区は中国の領土の一部であり、両岸は長期にわたり政治的に対立してきたが、中国の国家主権及び領土的一体性が分断されたことはないということだ。これが台湾海峡問題の真の現状であり、昔から現在まで変わったことのない、そしてこれからも変わることのない現状だ。そして、この現状に挑戦し、この現状を破壊しているのが、まさしく『台湾独立』を主張する民進党当局であり、『台湾による中国抑止』を企てる外部勢力なのだ」と指摘。

「台湾地区問題は中国の核心的利益における核心であり、国家の主権及び領土的一体性を守ることは、中華民族一人一人の道義的責務である。いかなる者も、いかなる勢力も、いかなる国も、台湾地区の中国からの分割という幻想を抱いてはならない」と強調した。

王部長はさらに「『一つの中国』原則は、中国が各国と国交を樹立するうえでの基本原則であり、第二次世界大戦後の国際秩序を構成する一部でもある。各国がいずれも『台湾独立』分裂の重大な危害性を十分明確に認識し、中国側と共に『一つの中国』原則を守ることを望む。『一つの中国』原則を維持する姿勢が鮮明であるほど、分裂勢力を抑え込む措置が力強いほど、台湾海峡の平和と安定はより可能となり、地域の平和と繁栄もより保障される」と指摘。

「米国は最近、全ての国の主権及び領土的一体性を維持する必要性を繰り返し強調している。我々が米側のこの姿勢表明を重視するのは、これこそ国際関係の基本準則及び国連憲章の趣旨と一致するものであるからだ。しかし、強調しておかなければならないことが1つある。米国がダブルスタンダードを採用したり、これと矛盾した言動を取ったりすることがあってはならないという点だ。台湾地区問題における中国の主権及び領土的一体性も同様に尊重され、維持されるべきだ。それができるかどうかで、大国としての米国の国際的信望も検証されることとなる」とした。(編集NA)

「人民網日本語版」2022年7月12日

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