中国海軍が競技大会運営を担った「国際軍事競技大会2022」の「シーカップ」水上艦艇専門競技会が20日、山東省青島市で閉幕した。今回の「シーカップ」には注目すべき点が2つある。中国新聞社が伝えた。
■実戦に即した競技種目
16日午後、海上に停泊中の司令艦「邯鄲」で、競技会組織委員会はビデオシステムを通じてロシアのフリーゲートのためにオンライン歓迎式を行うとともに、競技会の関連事項について協議を行った。これについて海軍の将兵は、遠洋で任務を遂行する際の実情に即した形式だと語った。
実戦に即していることが、今回の「シーカップ」競技会の注目点の1つだ。「シーカップ」競技会の副審である王峰氏によると、競技種目の設定は実戦性が高く、いずれも水上艦艇の将兵の任務遂行時に必須の技能を競うものだ。
例えば、17日の「テロ対策・海賊対処」種目は、艦艇によるソマリア沖での護衛、中国人の退避、人質救出などの任務遂行を背景にした設定で、水上艦艇による多様な軍事任務の遂行能力を検証・強化することを目的としている。
また、「艦砲防空・ミサイル迎撃」種目は、低空から来襲するミサイルを想定して、某タイプの標的機を使用した。王氏は「全体的に見て、『シーカップ』競技会の種目は作戦の流れを一通り行うような設定となっており、小規模戦闘の場面を再現している」と指摘する。
■合同競技・演習・訓練の新たな模索
近年、中露は軍事交流を深めるための具体的取り組みとして、合同競技・演習・訓練を実施している。
競技会組織委員会の李烈主任によると、中国海軍は国際軍事交流・協力を戦術レベルから戦略レベルへと深め続けている。特に今年運営を担った「シーカップ」競技会は、種目の設定と内容のいずれにおいても、実戦性と対抗性を際立たせ、中国海軍の近年の実戦的訓練の成果を示すものとなった。
李氏は今回の競技会について、厳しい試練に耐え得る中国海軍の能力を示すと同時に、中露間の実務協力を深めたと指摘する。「『シーカップ』水上艦艇専門競技会は安全かつ順調に終了した。その全ての過程において論争がなく、納得のいく結果を出し、部隊の実戦能力を高めただけでなく、中国海軍の交流範囲を広げ、強化した」と指摘する。(編集NA)
「人民網日本語版」2022年8月22日