中国第40次南極観測隊、成果を満載し凱旋帰還

人民網日本語版 2024年04月11日16:30
中国第40次南極観測隊、成果を満載し凱旋帰還

自然資源部(省)が主催した中国第40次南極観測隊と極地観測砕氷船「雪竜」号が10日、中国に順調に帰還し、山東青島奥帆拠点の埠頭に停泊した。これは中国第40次南極観測が無事終了したことを示している。人民日報が伝えた。

中国第40次南極観測は当初、「雪竜」号、「雪竜2」号、「天恵」号の3隻のサポートで実施された。観測隊は2023年11月1日に出発し、5ヶ月以上にわたり、総航行距離は8万1000カイリ以上になり、各種観測任務を無事遂行した。

中国第40次南極観測隊のリーダーである張北辰氏は、「今回の航行段階で観測隊は長城基地、中山基地、崑崙基地、泰山基地、秦嶺基地の夏季調査・観測任務を順調に遂行した。南極のコスモノート海、アムンゼン海、南極半島海域、プリッツ湾、ロス海で大洋調査及び科学研究を実施した。栄養レベル構造調査を通じ、目標海域のキーストーン種の基礎的な餌源及びその栄養構造関係の探究に重要な科学的サポートを提供している」と説明した。

また中国が独自に研究開発した近赤外線望遠鏡、移動式テラヘルツ望遠鏡システム、南極無人スマートエネルギーシステム、「雪豹2」極地特殊車両、無人スマート車両など複数の独自イノベーションの機器・設備の応用・テストが南極の現場で実施され、テクノロジーによる極地観測支援の基礎水準が向上した。

中国極地研究センターの劉順林センター長は、「主要建築物の鉄筋構造、機能モジュール、周辺保護システムの建設を含む秦嶺基地の主要建築物の建設は、今回の観測の重点的な活動だった。建設資材の総量は約9500トン。同基地の完成は、南極の生態環境及び気候変動の評価に基本的な支援を提供し、ロス海地域の自然の特徴を理解するための重要な保証を提供する」と説明した。

また今回の観測ではノルウェーやオーストラリアなど複数の国と協力し、南極研究科学委員会(SCAR)「サークル」計画エンダービーランド調査任務を実施した。科学観測の飛行距離は約7200km、飛行時間は約28時間、得られたデータは東南極沿岸の氷下地形に関する重要データの空白を埋めた。(編集YF)

「人民網日本語版」2024年4月11日

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