高エネルギー水中ニュートリノ望遠鏡、予備研究に重要な進展

人民網日本語版 2025年02月07日13:14

有人潜水船「深海勇士号」が撮影した水中の検出ユニット。(画像提供は中国科学院高エネルギー物理研究所)

有人潜水船「深海勇士号」が撮影した水中の検出ユニット。(画像提供は中国科学院高エネルギー物理研究所)

中国科学院高エネルギー物理研究所(高エネルギー研究所)、中国海洋大学、中国科学院音響学研究所などの研究者はこのほど、南中国海で高エネルギー水中ニュートリノ望遠鏡(HUNT)検出ユニット試作機の設置作業を無事完了した。これらの検出ユニット試作機は水深1600メートルの予定地点に正確に設置されるとともに、国家重要科学技術インフラである海底科学観測網―南中国海海底観測網サブシステムの電気回路とネットワークシステムに接続し、安定した運営を実現したことが5日、高エネルギー研究所への取材で分かった。科技日報が伝えた。

設置準備中の甲板上の検出装置。(画像提供は中国科学院高エネルギー物理研究所)

設置準備中の甲板上の検出装置。(画像提供は中国科学院高エネルギー物理研究所)

HUNTの構想は、高エネルギー研究所のチームが打ち出したもので、1000メートル以下の海底に設置し、10兆電子ボルト以上のニュートリノの検出を目指している。同チームは独創的な検出ユニットプランを設計し、2年かけて新型の検出ユニットの開発に成功した。また2024年3月にバイカル湖で12台の検出ユニット試作機を設置し、実地検証を行った。今回設置された検出機器には、4台の新型検出ユニットと1台のLED光源測定ユニットなどが含まれる。

高エネルギー研究所の陳明君研究員は、「HUNT試作機アレイは約600平方キロメートルの海域をカバーし、2年以内にニュートリノ天体点源を検出し、10年以内に数十のニュートリノ天体を発見する見通しで、ニュートリノ天文学の発展を牽引することになる」と述べた。(編集YF)

「人民網日本語版」2025年2月7日

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