広州税関、放射線検知に「ロボット犬」を導入

人民網日本語版 2025年05月16日16:01

広州税関の15日の情報によると、同税関が独自開発した中国税関初の放射線検知「ロボット犬」が、広東省仏山市高明区の珠江貨物埠頭や順徳区の北滘港などで正式に導入された。中国新聞網が伝えた。

このロボット犬を操作して輸入コンテナの放射性物質を検査している広州税関の職員。画像提供:広州税関

このロボット犬を操作して輸入コンテナの放射性物質を検査している広州税関の職員。画像提供:広州税関

このロボット犬は全長65センチメートルで、放射線検知、ガス検知、映像監視、温度・湿度モニタリングなど5種類のセンサーと機能モジュールを搭載。音声・映像記録機能も備えており、放射線検知、現場巡回、検査補助、自律追従、サンプル積み込みなどの機能を持ち、税関職員の特定の管理作業を支援するために使用される。特に、税関職員が遠隔操作によって放射性貨物の検査や狭小空間の安全チェックなど、高リスクの作業を行う際に活躍する。

仏山市高明区の珠江貨物埠頭ではこのほど、放射線アラームが作動した輸入コンテナに対して、ロボット犬が投入された。ロボット犬はコンテナの10カ所をそれぞれ3回ずつサンプリングを行い、取得したデータを標準データと自動で照合することで、放射性源の正確な位置を特定し、放射線量を測定することができた。

また、貨物から約20メートル離れた管理区域では、広州税関所属の仏山税関職員がリモコンでロボット犬を操作し、リアルタイムで送られてくる映像や検査データを確認した。検査の結果、コンテナ周辺のγ線の線量当量率は、0.11μSv/hから16.6μSv/hに上昇しており、これは輸入地の自然放射線レベルの150倍を超えていた。

広州税関通関地監督処の監督装備科副科長の李龍海氏は、「これまで、放射性物質を含む疑いのあるコンテナを検査する際、職員は放射線源の位置を特定するために、コンテナの少なくとも10カ所のポイントでグリッド検出を行う必要があり、長時間を要していた。長時間の接触により放射線被害を受ける可能性があった。ロボット犬はこうした高リスク作業を効果的に補助できる」と述べた。(編集YF)

「人民網日本語版」2025年5月16日

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