グローバル・サウス発展の新たな趨勢を示す「ASEAN-中国-湾岸協力会議サミット」

人民網日本語版 2025年05月27日16:12

李強総理はASEANの輪番議長国であるマレーシアのアンワル首相の招請に応じ、5月26日から28日までマレーシア・クアラルンプールで開催される「ASEAN-中国-湾岸協力会議サミット」に出席する。この3者サミットの初開催に、諸外国は一様に注目している。中国と同様に、ASEAN諸国や湾岸協力会議諸国は、いずれもアジアの新興エコノミーで、グローバル・サウスの重要な一員であり、「一帯一路」(the Belt and Road)共同建設における重要な協力パートナーでもある。地理的には東アジア、東南アジア、西アジアを横断するこの3者サミットは、グローバル・サウスの発展の新たな趨勢をはっきりと示すものであり、地域統合への期待を示すものでもある。環球時報が伝えた。

ASEAN、中国、湾岸協力会議は、アジアにおいて重要な影響力を持つ3大エコノミーだ。3者サミットに出席する国々はGDPの合計で世界全体の4分の1近くに達し、21億人以上の人口を擁する大市場だ。その経済規模だけを見ても、ASEAN、中国、湾岸協力会議の3者協力体制を構築することで、必然的に協力の潜在力が一層引き出され、世界経済に安定性がもたらされることがわかる。

現在、すでに3者は各レベルで2国間または多国間の協力体制を構築しており、さらなる協力の深化に対する現実的なニーズも有している。3者サミットの開催によって、「一帯一路」共同建設イニシアティブと「ASEAN連結性マスタープラン2025」、湾岸協力会議「ビジョン2030」との間に戦略的な協調と緊密な接続が実現され、「陸海連動、東西補完」という新たな枠組みが形成されるとみられている。そのため3者サミットは、地域統合の潮流の中で必然的に現れたものであり、アジア諸国間の協力が日増しに多元化し、深化していることの証でもあると言えるだろう。

今日の世界では、一国主義や保護主義の暗雲が立ちこめ、世界の産業・サプライチェーンがたびたび分断されるリスクにさらされている。中国、ASEAN諸国、湾岸協力会議諸国はいずれも、多角的な経済・貿易協力の拡大と、単一市場への依存度低減の重要性を一段と認識しており、これが3者協力の内生的原動力となっている。今回のサミット開催は、自由貿易と開かれた協力の維持という力強いメッセージを発信し、グローバルな産業・サプライチェーンの安定、地域・世界経済の健全な運営の維持にさらなる確実性をもたらすものだ。

今回のサミットは、アジア統合に向けた戦略的プラットフォームを築くとともに、地域横断的協力の実験場となり、より広範な国際経済協力に向けたアクションプランを示すものともなる。3者は地域の安全と安定の維持に関して広範な共通認識を有しており、いずれも地域紛争の平和的解決を提唱し、覇権主義に反対している。

また南南協力の観点から見ると、補完性、非排他性、発展優先という「ASEAN-中国-湾岸協力会議」3者協力モデルの特徴は、広範な参考的意義も有している。(編集NA)

「人民網日本語版」2025年5月27日

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