中国、計算能力の相互接続を推進 水や電気のように便利な利用を可能に
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計算能力は、経済と社会の質の高い発展を後押しする新たな質の生産力である。工業・情報化部(省)は先ごろ、「計算能力相互接続行動計画」を通達した。これは、様々な公共計算能力資源のより良い統合的活用を後押しし、需給の効率的なマッチングを促進して、中国の公共計算能力の使用効率とサービス水準を高めるものであり、中国のデジタル経済の質の高い発展にとって力強い支えとなる。人民日報が伝えた。
計算能力の相互接続とは、既存のインターネットシステムの構造を基盤に、統一的計算能力識別子の構築、ヘテロジニアス・コンピューティング及び柔軟なネットワーク能力の強化などを通じて、異なる主体や異なるアーキテクチャを持つ公共計算能力資源を標準化・相互接続し、「照会可能・対話可能・呼び出し可能」なサービス能力を形成することであり、これによってデータやアプリケーションの計算能力間での効率的な需給マッチング、流動接続、移行計算が実現される。
行動計画は、計算能力の相互接続に関わる応用シナリオを複数提示している。例えば、計算能力資源サービス、タスクスケジューリング、市場取引、オープンソースコミュニティ運営などの新たなビジネス形態における応用、人工知能(AI)、科学計算、スマート製造、遠隔医療、視覚ネットワークなどの企業向け応用、自動運転、クラウドレンダリング、クラウドPC、クラウドゲームなどの消費者向け応用で、さらにエネルギーインターネット、インダストリアルインターネット、モバイルインターネットとの融合を推進する革新的応用もある。
工業・情報化部情報通信管理局の責任者は、「計算能力の相互接続は、計算能力資源の使用効率とサービスレベルの向上を促し、計算能力を水や電気のように便利に使用できるものにする。AIの発展に伴い、計算能力の相互接続に対するニーズが生まれており、ユーザーはいつでも、どこでも、必要な時に計算能力資源にアクセスできることを求めている」と説明する。
行動計画では、2026年までに中国は比較的整備された計算能力相互接続の標準、識別体系及びルール体系を構築するとしている。施設の相互接続面では、新型の高性能伝送プロトコルを普及させ、計算能力ノード間のネットワーク接続レベルを向上させる。資源の相互利用面では、国・地域・業界レベルの計算能力相互接続プラットフォームを構築し、公共計算能力識別子を統一的に集約し、全国の主要計算能力企業の公共計算能力資源を相互接続する。業務の相互接続面では、計算・保存・ネットワークなど各業務の相互運用を推進し、主体・アーキテクチャ・地域を跨ぐ計算能力需給のスケジューリングを実現する。応用シナリオ面では、「計算能力インターネット実験ネットワーク」テスト事業を実施し、計算能力の産業界によるユニバーサルな利用を活性化する。(編集NA)
「人民網日本語版」2025年6月5日
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