【中国経済FAQ】中国車を世界に向けて売るのは、中国国内で「売れなくなった」から?

人民網日本語版 2026年07月01日15:45

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ウォール・ストリート・ジャーナルが先ごろ掲載した記事「誰もが中国車を愛している、中国人を除いては」は、「中国の最新モデルの自動車は、発売されたほぼすべての地域で販売台数が急増している」と「中国国内の5月の新車販売台数は前年同月比22%減となり、自動車メーカーの利益が圧迫されている」という二つの現象を結び付け、「国内市場で試練に直面する中、中国の自動車メーカーは輸出事業の拡大を加速させている」と結論付けた。

中国の自動車輸出が急増しているのは、本当に国内で売れなくなり、やむを得ず「過剰生産能力」を海外へ振り向けているからなのだろうか。

中国の乗用車市場のデータを仔細に分析すれば、この主張が方向性の異なる二つのデータを無理に結び付けたものであることが分かる。中国自動車流通協会乗用車市場情報連席分会が発表した5月のデータによれば、国内販売台数減少の主因はガソリン車販売の急減にある。ガソリン車は同月の市場シェアが37.1%だったが、前年同期比での乗用車販売台数減少の82%を占めた。この変化の第一の要因は、中東情勢による原油価格高騰がガソリン車需要の急減を招いたことだ。同時に、消費構造の転換が「ガソリン車からEVへの移行」を加速させた。5月の国内販売台数上位10車種は全て新エネルギー車となり、ガソリン車は初めてトップ10から完全に姿を消した。新エネルギー車の販売比率は62.9%と過去最高を記録した。

この流れは、世界的なグリーン・トランスフォーメーション(GX)とも足並みをそろえている。中東情勢に排出量削減圧力も加わり、世界市場では新エネルギー車需要が急増している。

言い換えれば、ウォール・ストリート・ジャーナルの記事が挙げる二つの論拠には、「論点のすり替え」の疑いがある。中国国内の乗用車販売台数の減少は主としてガソリン車販売の落ち込みによるものであり、海外販売の急増を支えているのは主として新エネルギー車なのだ。

もう一つの問題は、本当に中国人は「中国車を好まない」のかという点だ。確かに今年1~5月のデータを見ると、国内の新エネルギー車販売はマイナス成長となった。しかし、これは主に、買い替え補助金の引き下げや、過当競争対策で価格競争が沈静化したことによる短期的な政策的影響だ。これは、市場競争が十分に機能する中で、政府が政策誘導を通じて非効率企業の撤退や遅れた生産能力の淘汰を促し、優れた企業を成長させ、先進的な生産設備への資源集中を進める過程である。すなわち、効率的な市場と機能する政府が結びついた結果であり、いわゆる構造的な過剰生産能力とは無関係だ。

中国自動車流通協会の統計によれば、1~5月には、新エネルギー車のうち超小型車とコンパクトカーの販売台数は前年同期比でいくらか減少したものの、それ以外のクラスはいずれも増加した。特に高級新エネルギー車は全カテゴリーの中で最も高い伸びを示しており、市場需要が低価格帯の「足代わりの乗り物」から、中・高価格帯の質の高いモビリティへと段階的に移行していることを反映している。

したがって、ウォール・ストリート・ジャーナルの記事は、一見データに基づいて論じているように見えるが、実際には国内の周期的な変動、エネルギー価格の影響、政策調整のタイミング、国際競争力の向上を一緒くたにして論じているのである。(編集NA)

「人民網日本語版」2026年7月1日

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