中国の海洋力学・海洋環境監視ネットワークに新たな「宇宙の目」

人民網日本語版 2026年07月07日16:26

中国航天科技集団第五研究院が開発した衛星「海洋2号E」が2026年7月2日、キャリアロケット「長征4号B」によって打ち上げられた。新華社が伝えた。

海洋2号シリーズ衛星のネットワーク運用模式図。画像提供:航天科技集団第五研究院

海洋2号シリーズ衛星のネットワーク運用模式図。画像提供:航天科技集団第五研究院

中国航天科技集団第五研究院の専門家・張慶君氏は、「今回打ち上げられた海洋2号Eは、2018年に打ち上げられた海洋2号Bの後継機として運用され、現在運用中の海洋2号C・Dなどとともに、中国の海洋力学・海洋環境監視業務の継続的かつ安定した運用を確保するものだ」と述べる。

専門家によれば、海洋2号Eはシリーズの優れた設計を継承し、レーダー高度計、マイクロ波散乱計、マイクロ波放射計、校正放射計の4種類の主要マイクロ波リモートセンシング装置を搭載している。海面高度、有義波高、海上風況、海面水温などのデータを高精度で取得し、海洋気象予報やエルニーニョ現象の研究などに重要なデータ基盤を提供する。

海洋2号シリーズ衛星は、海洋気象や防災・減災に貢献するだけでなく、「ブルーフード」の発展にも深く関わっている。

同シリーズ衛星が取得する風、波浪、海流などの海洋力学データは、遠洋漁場の分析や漁況予測に活用され、中国の遠洋漁業における科学的かつ効率的な操業を支える情報基盤となっている。

張氏は、「事前に漁況情報を把握できれば、漁獲量の向上だけでなく、漁船の燃料消費も削減でき、大きな経済効果をもたらす」と語る。

海洋2号B以降、シリーズにはAIS(船舶自動識別装置)が追加搭載された。これにより、船舶の位置、航行速度、コールサインなどの情報を途切れることなく取得できるようになった。

海洋2号BのAIS監視による海上交通図。画像提供:中国航天科技集団第五研究院

海洋2号BのAIS監視による海上交通図。画像提供:中国航天科技集団第五研究院

張氏は、「これは『船舶の電子身分証』と『海上交通放送』を組み合わせたようなシステムだ。このシステムは、従来の陸上AISでは沿岸から60キロメートル以内しか把握できなかったという制約を打ち破り、世界中の船舶を対象とした『透明で安全なネットワーク』を構築することで、海上での人命安全と航行安全の一層の向上に寄与する」と説明。(編集YF)

「人民網日本語版」2026年7月7日

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