日本では憲法記念日の3日、各地の民衆が次々に活動を行い、憲法を守るよう呼びかけ、憲法9条改正に断固として反対した。横浜市の臨港パークには各地の民衆3万人余りが集まった。これは同日最大の集会であるだけでなく、第2次大戦後最大の護憲をテーマとする集会ともなった。参加者は「平和憲法は重大な危機に直面している。日本国民は憲法を全力で守らなければならない。政府が侵略の歴史を直視し、中国などアジア各国の被害者に真摯におわびすることを希望する」と表明した。
ノーベル文学賞受賞者の大江健三郎さんは、安倍氏が米議会で行った演説を「露骨な嘘」と表現。「安倍氏は米国と共同作戦を行えるよう集団的自衛権の行使を容認し、法律を改正すると国外で宣伝したが、日本国内では説明を行っておらず、国民の賛同も得ていない」と指摘した。
憲法9条と関係のあるファッションを着用する参加者も多くいた。大木晴子さんは憲法9条をプリントしたTシャツを着て、「9」デザインの髪留めをつけ、かばんにも憲法9条のバッジをつけていた。大木さんは人民日報の記者に「私は日本国民にとっての憲法9条の大切さをずっと前から意識してきました。もし日本が戦争を発動できる国になれば、面倒なことになります。きょうこれらのものをつけて日本の憲法を守ろうと呼びかけるために集会に参加しました」と集会参加と装いの理由を説明した。
川崎市から来た大富さん(女性)には3歳の子どもがいる。「9条の窮状」とプリントしたTシャツを着ており、ことのほか目を引いた。自らデザインしたもので、よく着て外出しているという。日本国憲法、特に憲法9条の直面する危機を多くの人に感じてもらうためだ。「私の子はようやく3歳です。この子が将来幸せに、平和に暮らせるよう、日本国憲法を守らなければなりません。憲法は大きな危機に直面していますが、こんなにも多くの人が集会に参加しているのを見て、私は今後の憲法を守る活動への自信を深めました」と語った。
白髪まじりでスーツを着て、真っ直ぐに立ち、真剣に演説に耳を傾けているお年寄りに記者は注目した。石川昌一さん、91歳だ。「私は戦争の時代を経験したため、戦争の悲劇が繰り返されないことを強く望んでいます。護憲をテーマとする集会はとても大切で、私は正装で参加しなければなりません」。石川さんは「私も学生時代には、当時日本政府の宣伝した『満蒙は日本の生命線』というスローガンを深く信じて疑いませんでした。日本の敗戦後、さまざまな学習を通じて、それが完全に軍国主義勢力が侵略戦争を美化するためのスローガンであったことが分かり、世界観が根本的に変わりました」と語った。
主催者側の一人、高田健さんは「5月から安倍内閣は日本を再び戦争を発動できる国にする法案を国会に提出し始める。われわれはこうした危険な法案の可決を全力で阻止しなければなりません」と述べた。(編集NA)
「人民網日本語版」2015年5月4日