中国空軍機が30日、バシー海峡を通過して西太平洋で遠洋訓練を行った。空軍機は同日帰航。訓練目的を達成し、見事に任務を完了した。中国空軍のこの年度訓練計画内の通常訓練に対して、日本および一部西側メディアは魂胆ある解釈を行った。日本の某通信社は、今回の訓練は中国の空軍力を近隣国に誇示するものだと主張。南中国海情勢の緊張を激化させる可能性があると報じたメディアもあった。(文:張軍社・海軍軍事学術研究所研究員。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)
こうした日本メディアの論調は彼らが長年標榜してきたいわゆる公正で客観的なイメージを示すのに無益であるのみならず、根拠も欠き、同調できないものだ。
第1に、周知のように遠洋訓練は空軍部隊の作戦能力を高める有効な方法であり、大国空軍の一致したやり方でもある。中国空軍機がバシー海峡を通過して西太平洋へ行き遠洋訓練を行うのは、国際法に完全に合致してもいる。日本の航空自衛隊の戦闘機と偵察機は西太平洋や東中国海の上空で頻繁に活動し、米空軍の戦闘機は長年西太平洋で活動しているうえ、頻繁に「第一列島線」を通り抜けて東中国海、南中国海さらには朝鮮半島の上空に入って演習、訓練、偵察を行っている。日米機のこうした活動を、日本および一部西側メディアは正常なものと捉えているのに、なぜ中国空軍が西太平洋で遠洋訓練を行うことにはとやかく言うのか?こうした「役人は放火をしても許されるが、民は明かりをつけることも許されない」やり方は、彼らが中国の軍事力の正常な発展を依然色眼鏡で見ていることを物語るのみだ。
第2に、中国は海洋大国だが、まだ海洋強国ではない。歴史的に海防の弱さのためにさんざん虐げられたことは、中華民族にとって忘れがたい痛みとなった。1840年のアヘン戦争から新中国建国までの100年余りに中国は日本を含む列強による海からの侵入を470回余り受けた。現在、中国海空軍が遠洋訓練によって海上方面の防御作戦能力を高めるのは非常に必要なことであり、国家の海の安全を守るための客観的なニーズである。